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就業規則

厚生労働省のモデル就業規則ってぶっちゃけどう? これを基に作成していいの? という話

今日は「禁断の」厚生労働省モデル就業規則の話をしたいと思います。

モデル就業規則について

なぜ厚生労働省のモデル就業規則を取り上げるのが「禁断」かといえば、もう一昨年になりますかね。

名古屋の社労士が「鬱病にさせて会社を辞めさせろ」みたいなことをブログで書いて大炎上した件以降、全国の社労士をまとめる団体である全国社会保険労務士連合会や各都道府県の社労士会は、ここの社労士のネット上での情報発信にかなりピリピリしているわけですよ。

その流れで「社会保険料を安くできるよ」みたいな営業とか、「厚生労働省モデル就業規則」を悪く言うなど、社労士の品位に関わるような発信はやめろ、というお達しが出ているわけです。

できれば、そのお達しの中に「著作権に関わるから人の記事を丸々コピーすんな」みたいなお達しを入れてほしかったのですが、まあ、それはいいや。

先に言っとくけど、次、うちのブログをパクる不貞な輩が現れたら、マジで会に掛け合うつもりなんでそこんとこよろしく。

・・・とはいえ、どんなお達しが出ていようが、事実を言ってはいけないという決まりはないはずなので、今回は臆すことなく厚生労働省モデル就業規則について解説していこうかと思います。

 

モデル就業規則は割と優秀

さて、冒頭いきなり大きく出た割に、非常につまらない結論を先に言ってしまうと、厚生労働省モデル就業規則、別に悪くないっす。

おべっか使ってるとか、ビビってんのかとか、思われるかもしれませんが、遠回しにでも悪く言っとかないと社労士の就業規則作成業務に影響が出かねないので、あんまおべっか使う意味もないですし。

どう悪くないかというと、まず、就業規則には絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項という、要するに就業規則を作成するなら必ず入れないといけない項目があるのですが、そうした漏れがない点。

また、有給の日数や割増賃金の割増率などの数字が重要になるところも基本的に法定通りに定められています。

なので、モデル就業規則を基に作成すれば、せっかく作成した就業規則の規定に漏れがあったり、規定があっても労働基準法の基準を満たしてない、ということはありません。

 

モデル就業規則の欠点

ただ、もちろん欠点もあります。

厚生労働省のモデル就業規則には親切なことに、各条文の解説が詳しく書いてあります。

実はこの解説が結構難しい。難しいというか、普通に社労士試験の参考書と同じくらいのレベルのことが書いてあるので、ある程度知識がないと、パッと読んでパッと理解するのは難しいでしょう。

ただ、きちんと解説を読まないと会社によってアレンジが必要な部分を間違える可能性もあるので、注意が必要なのです。

また、通り一遍のことはきちんと書いてあるけど、会社ごとの事情に合わせて必要となる規定、例えば、士業のような機密を多く扱うような業種が使うには、機密保持の規定はかなり手薄だったりします。

あるいは、労働者のほとんどがマイカー通勤だから、通勤中の交通事故が怖い、と思ってもモデル就業規則にそれに答える規定はありません。

要するに、モデル就業規則からその会社にあった就業規則へアジャストするには、一知識必要なわけです。

また、近年普及がめざましいスマホはおろかネットに関する規定もないなど、適用されている法律は最新でも、それ以外の面では時代から置かれてしまっている部分があることも覚えておく必要があります。

 

モデル就業規則よりもウェブサイトの方が問題

最後、これは別に何も気を遣う必要がないと思いますが、厚生労働省のサイト、これはもう最悪。

モデル就業規則が置いてあるのはこちらのページですが、まず、厚生労働省のサイトのトップページから行ける気がしない(行けないからGoogle先生頼み)。

また、せっかくたどり着いても、です。

モデル就業規則はあるし、その内容も悪くない、けれども、就業規則って他にもあるわけですよ、パートタイマー就業規則とか、育児介護休業規定とか。

で、それらは他のページのどこかには確かにある。でも、モデル就業規則のページにリンクがない。

どうせ一緒に必要になるものなんだからリンクぐらい張っとけって話なんですよ。

ちなみに、モデル就業規則のページから、パートタイマー就業規則や育児介護休業規定のページに独力で行くのもほぼ不可能なので、こちらもGoogle先生頼み。

で、厚生労働省の本丸サイトは完全にスパゲッティになってる「のに」なのか「から」なのかはわかりませんが、関連サイトはポコポコできあがってくるのはなぜなんでしょうかね。

いずれにせよ、内容は悪くなくてもUIが酷いと誰も使ってくれない、そのことがわかってない厚生労働省のサイトの方が、モデル就業規則よりもよっぽど害悪だとわたしは思います。

今日のあとがき

その昔の大昔、まだ社労士始めて1年も経ってない頃に「ここが変だよ厚生労働省モデル就業規則」という企画を考えて、いつかブログか電子書籍にしたいと思ってたのですが、いつの間にかどうでも良くなって忘れ去られてたんですが、やんなくて良かったと、というか、やっても没だったなあと、今回改めてモデル就業規則を読んで思いましたね。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。