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IT 労務管理

「労働時間」にもなり得るPCのログの話とその確認・管理方法

労働時間を管理する上でタイムカードや勤怠管理ソフトを使っている会社というのは多いと思います。

しかし、そうした物がない場合、あるいは何かしらの理由で意図的に置いてない場合でも、労働時間の推察ができてしまう物があります。

それがPCのログ

 

ログとは

ログとは平たく言うと履歴や記録のことで、何日の何時何分に何をしたか、みたいな情報の集まりです。

Windowsでは電源のONーOFFなどの時間を、ログとして自動で記録する機能がOSについています。

これを利用すれば、例えば覚えのない時間に自分のPCが使われてないか、ある程度は確認することができます。

ある程度、なので、より高度なログ(労働時間中の労働者のPC上での行動をすべて記録するとか)を残したい場合は専用ソフトが必要です。

 

PCのログが労働時間と認められた判例も

で、このログが労働時間とどう関係あるかというと、会社のPCのON-OFFというのは、基本的にはそのPCを使う労働者の出勤、退勤とリンクしていることが普通です。

基本とか、普通とかいいつつ、うちの事務所は、朝一番に来た人が、その日休みの人の分も含め、事務所PCの電源を全てONにして、シャットダウンも最後に帰る人がするんですが(笑)。

うちの話はさておき、会社の勤怠管理が不完全だったり、長時間労働を隠すためわざとそうしてる場合など、どうしても労働時間を把握できない場合は、このPCログから労働時間を推察する、あるいはされることがあります。

実際、PCのログに残った時間から「労働時間」を推察した判例もあります(PE&HR事件 東京地裁H18.11.10判決)。

 

電源ON-OFFのログの確認方法

Windows10での確認方法

では、PCのログを見るにはどうすれば良いのでしょうか。本記事ではWindows10での見方を解説します(7や8の入ったPCはもううちにないし、Macは守備範囲外なので)。

まず、Windowsでお馴染みのスタートボタンにカーソルを合わせ右クリックをします。

すると、以下のようなテキストメニューが表示されるのでイベントビューアーをクリックします。

 

イベントビューアーを開く

イベントビューアーの画面がこちら。

ON-OFFのログを見るには、ウィンドウの左側にある「Windowsログ」の左側にある「>」をクリックします。

格納されていた項目が表示されるので「システム」をクリックします。

すると、Windowsのログがずらっと並びます。

 

上の画像では、機密情報や恥ずかしい情報があったら困るので、大事なところを全部黒塗りにしてます。

が、黒塗りなしでも日付はわかっても後は暗号のような英単語と数字が書いてあるだけなので、普通の人ではログの内容はほとんどわからないと思います。

一応、以下のサイトでイベントIDの番号が何を指してるか確認できるので興味のある方はこちらを。

Windows イベントログ ID 一覧

 

ON-OFFのログだけ抽出

労働時間で重要なのは、PC電源のON-OFFですが、その情報だけ上記のログから抽出することができます。

イベントビューアー右側のテキストメニューにある「現在のログをフィルター」をクリックします。

すると、以下のようなウィンドウが開きます。

電源のON-OFFのログを抽出するため、<すべてのイベントID>というところに、電源のON-OFFを表すイベントIDである「7001,7002」もしくは「7001-7002」を入力し「OK」をクリックします。

出てくるのがこちらの画面。わたしの仕事用のPCの電源ON-OFFの時間がばっちり。

午前10時前に事務所に来て、19時から20時くらいまでのあいだにPCの電源をオフって帰る、という生活をしているのが丸わかり。

 

残すログの容量の変更や消去について

ログは残せる容量が決まっていますが、プロパティから変更ができます。

また、ログを消去することも可能で、消去の際に、消去するログをファイルとして残すこともできます。

 

以上です。

実際、労働時間の把握が困難な場合に監督署がこのログを使って労働時間を探ってくる、ということがあります。

だから、証拠隠滅のためログを操作したり消去する、というのは感心できませんが、ただ、労働者が嘘の労働時間を会社に報告してる場合もあります。

そうした場合のチェック方法としてログを利用するのは1つの手段となり得るのではないでしょうか。

今日のあとがき

ちなみに、うちが、すべてのPCのON-OFFを最初に来た人と最後に帰る人が全部やるっていうのは、決して労働時間を隠すためではなく(笑)、単に内部ネットワークを構築しているため。

内部ネットワークを構築して情報共有できるようにしているので、全部ONにして使えるようにしておかないとなにかと不便なのと、HDDのPCを使ってる関係であらかじめ起動させておいた方が、出社してすぐに仕事に取りかかりやすいからです。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。