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残業 賃金

就業規則上の割増賃金計算で時間外手当が「1.25」で深夜手当が「0.25」の理由

2017/06/06

私事で寝不足なこともあり、いらんことを書かないよう今日は軽めでいきます、すいません。

時間外労働をさせたときに支払わないといけない法定の割増率が2割5分以上、というのは労務に携わる人なら常識。

同様に、深夜労働をさせたときに支払わないといけない割増率も2割5分以上です。

しかし、会社の就業規則や賃金規程を見てみるとたいていは、

  • 時間外手当=時給換算した給与×1.25
  • 深夜手当=時給換算した給与×0.25

と表記が異なっているはずです。異なってなかったら大変なのできちんと確認してみてください。

 

深夜手当の計算式が「0.25」の理由

どうして、このような違いがあるのでしょう。

それは時間外手当と深夜手当の性質の違いが関係あります。

まず、深夜手当から説明しましょう。

深夜手当が支給される状況というのは、もともと深夜に仕事をする場合、つまり所定労働時間が深夜にかかる場合と、残業が長引いて夜の10時以降となる場合のどちらかかと思われます。

前者の場合、所定労働時間の労働なので当然、深夜手当の他に所定の賃金が支払われるし、後者の場合は時間外手当が深夜手当とは別に支払われます。

つまり、深夜手当というのは、所定の賃金の比率を「1」とすると、以下のように、

  • 所定の労働時間が深夜に及ぶ場合:1(所定労働)+0.25(深夜)
  • 時間外労働が深夜に及ぶ場合:1.25(時間外)+0.25(深夜)

所定の賃金や時間外手当にさらにプラスして支払われるものなのです。

よって、深夜手当の割増率を仮に「1.25」などとしてしまうと、時間外労働が深夜に及んだ場合などは「1.25(時間外)+1.25(深夜)=2.5」という割増率になってしまうので、非常にまずいことになります。

就業規則や賃金規程にこのような誤った規定があると、下手すると法定通り「0.25」分支払っていても、残り「1」が未払いであると訴えられる可能性があります。

いずれにせよ、深夜手当というのは、常に所定の賃金や時間外手当など、他の基となる賃金にプラスして支払われるもの、と認識しておけば割増率を「1.25」と間違えることなく「0.25」であることがわかるでしょう。

 

時間外手当の計算式が「1.25」の理由

では、時間外手当はどうなのでしょうか。時間外手当の割増率を「1.25」ではなく「0.25」にしてしまうことにはどのような不都合なことがあるのでしょうか。

まず、時間外手当が出る時間帯というのは、所定労働時間外ですから通常であれば、賃金の出ない時間帯です。

言い換えれば、所定の賃金「1」が発生しない時間帯です。

その所定賃金の出ない時間帯に働かせるわけですから、割増率が「0.25」だけでは問題です。

時給換算した給与が1000円の人がいたとしたら、時間外に1時間働かせても時間外手当は「1000円×0.25=250円」しか発生しないことになるからです

1時間働かせたら、1時間分の給与を支払うのは当然の話で時間外であってもそれは変わりません。

時間外手当は、さらにその上乗せとして時間外手当の「2割5分以上」というのがあると考えます。

よって、深夜手当と違い「1」が必要で、計算式上の数字は「1.25」となるわけです。

仮に規定の計算式上は「0.25」になってたとしても、実際に支払う賃金まで「0.25」というのはなかなかないと思いますが、仮にそうなってるとすると当然賃金未払いな上、法定上の割増率も(おそらく最低賃金も)満たしていないということで、監督署の取り締まり対象となるのでくれぐれもご注意を。

たまに、時給1000円の人を1時間、時間外労働させたときに発生する1250円のうち、1000円は所定の賃金で250円だけが時間外手当だと思っている人がいますが「1250円」全て時間外手当なのでお間違えないように。

月給制だと間違える人は少ないと思うのですが、時給制だとシフト制とセットなことも多く労働時間が日によって異なり、所定労働時間などの考えが感じづらくなるので間違えやすいようです。

 

以上です。

上記のような間違いは、特に就業規則等を専門家によらず、社内で作成している場合に多く見られがちですが、中には(残念ながら)社労士が間違えてる場合もある上、仮に間違ってると大惨事になりかねないので、一度チェックしてみた方がいいでしょう。

今日のあとがき

軽く済ますとかいって、意外と軽く済みませんでしたね。

ちなみに寝不足の理由は夜遅くまでレッドブル組手とインディ500を見てたから。

見てたからといいつつ、どっちも結果が出る前に寝ちゃったんですけどね。

メインで見てたのはレッドブル組手の方だったので、ウメハラが負けたところで区切りを付けて寝て、起きたら佐藤琢磨が優勝していたという(笑)。

数年前のインディ500では琢磨が2位を走ってて、最終ラップでトップのマシンにアタックして、結果接触、リタイアしてしまいました。そのときのレースのその瞬間はわたしも今でも鮮明に覚えていますが、あのときはこのようなチャンスは二度とないと思っていましたよ。

レースの世界ってなんやかんやで運が絡むし、インディの場合、F1ほどのマシン差もない上、出走数もめちゃくちゃ多いですからね。

なので、今年からトップチームに移籍したとはいえ、しっかりチャンスを掴んだ琢磨は本当に凄い。

ポイントランキングでも1位とわずか9ポイント差の3位に浮上したので、このままインディの年間タイトルも取ってほしいですね。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。