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その他 労働法

公務員に労働基準法は適用されるの?

2016/09/16

東京都の新都知事になった小池百合子氏、築地市場の豊洲移転を延期発表で就任早々のアピールは十分といったところでしょうか。それに付随して、とんでもない問題も発覚してますし。

で、そんな小池百合子都知事が先日、働き方改革の一環として、東京都の全職員を対象に夜8時までに退庁させる取り組みを始めると発表しました。

仕事は夜8時まで=残業ゼロへ全職員に号令-小池都知事

公務員というと「定時に帰る」のイメージがあまりにも強いので、都の残業時間が平均で23.5時間ある、というのは以外ですね。

残業というのはいわゆる法定時間を超える労働のことですが、そもそも公務員には労働基準法が適用されるのでしょうか?

 

労働基準法の適用は公務員の種類によって異なる

結論から言うと、一般職の公務員には一部適用されない条文はあるものの、基本は適用されます。

また、地方公営企業法の適用を受ける公営企業(水道やガスなど)の公務員は、一般職の公務員と違い、基本すべて適用があります。

一方、一般職の国家公務員には適用されません。

ただし、特定独立行政法人等の職員は一般職の国家公務員ではあるものの、労働基準法の適用があります。

どうして、そんな違いがあるの、っていうのはそれぞれの方の成り立ちとかが関わってややこしいので、興味のある方はこちらの論文を御覧ください。

なぜ国家公務員には労働基準法の適用がないのか(リンク先PDF)

 

地方公務員の適用除外項目

公務員という肩書は同じでも、適用されたりされなかったりなわけですが、都庁の職員のほとんどを占めるであろう「一般職の地方公務員」の話に戻ります。

一般職の地方公務員の場合、

  • 賃金の支払(法24条1項)
  • フレックスタイム制
  • 1年単位の変形労働時間制
  • 1週間単位の非定型的労働時間制
  • 年次有給休暇の計画的付与
  • 災害補償(法75条~93条)

などが、地方公務員法により適用除外とされています。

賃金の支払や災害補償が除外されていて大丈夫かな、と思うかもしれませんが、代わりとなる法律や条例があるからこその除外なので、ご心配なく。

 

言うは易し行うは難し、だが

除外項目を見るとわかるとおり、地方公務員といえど、法定労働時間や割増賃金の規制対象。

東京都人事委員会のウェブサイトで都職員の労働条件を見ると、終業が午後5時15分から午後6時15分となっているので、夜8時以降も働いているとなると、人によっては限度時間超え(月45時間)も見えてくるわけです。

そう考えると、今回の小池都知事の号令というのは、都知事を経営者に見立てた場合、至極当然の話ですね。

言うは易し行うは難しなのが労働時間の短縮ですが、夜8時以降の残業をを事前申告制にしたり、一斉消灯、夜8時以降に退庁するものの所属と氏名を記録するなど、かなり本格的にやるようなので、注目したいところです。

少なくとも、自分たちは労基法の適用がないくせに、その遵法を押し付ける某厚生労働省(某いらんやんけ)よりかはよっぽどマシだと思います。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。