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フレックスタイム制の概要

フレックスタイム制とはこんな制度

フレックスタイム制とは、始業と終業の時刻を労働者の決定に委ねるというものです。

午前8時に来て午後5時に帰ったり、午後10時に来て午後7時に帰る、みたいなことを会社ではなく労働者が決めることができます。

ただし、完全に労働者の決定に任せてしまうと、夜の10時に来て朝の7時に帰る、みたいなこともできてしまうので、多くの場合、「この時間からこの時間は会社に出社していてください」というコアタイムを定めていることが多いです。

フレックスタイム制といえども深夜業を行わせた場合、深夜手当が発生します。

しかし、コアタイムを活用すれば、深夜業を抑制することができます。

例えば、所定労働時間8時間(+休憩1時間)の会社で、コアタイムを午後1時から午後3時の2時間と定めた場合。

朝はどれだけ早くても朝の6時に出社しないと、コアタイムの終了時刻である午後3時に所定労働時間が収まりません。

また、コアタイムの開始時刻である午後1時に出社した場合、夜の10時が所定労働時間の終了時刻となります。

いずれの場合も、午後10時から午前5時の深夜時間に所定労働時間が食い込むことはありません。

(残業や早出があった場合も、後述するが基本的には深夜手当は発生しても時間外は付かないことが多い)

 

フレックスタイム制のメリット

① 労働者が自分の出社・退社時刻を決められる

労働者が自分の出社・退社時刻を自由に決められるのがフレックスタイム制の最大の特徴です。

これにより、例えば、小さなお子さんのいる家庭では、保育園の送り迎えが楽になったり、あるいは、夜の予定のために早めに出社して仕事を終らせる、といったように、労働者がプライベートの充実を図ることができます。

 

② 通勤時間をずらせる

①と通ずる話ですが、労働者が個々に出社・退社時刻を決定できるため、通勤ラッシュの時間帯を避けて通勤することができます。

 

③ 1カ月のあいだの繁忙期と閑散期で、労働時間を調整できる

フレックスタイム制では、清算期間内(多くの場合は1カ月)で総労働時間分、働けばいいというものです。

例えば、1カ月の所定労働時間の総労働時間が177時間の場合、1日の労働時間が6時間になる時があってもいいし、9時間になるときもあっていいけど、労働者は、清算期間内に177時間は必ず働く必要があります。

よって、1カ月の期間で繁忙期と閑散期がある場合、繁忙期は長く働いて、閑散期は短く働く、ということが労働者の裁量で可能となります。

 

④ 残業代の削減に繋がる場合も

フレックスタイム制では、残業代の支払いは、1日や1週の労働時間ではなく、清算期間内の総労働時間を超えたかどうかで見ます。

どういうことかというと、例えば、清算期間が1ヶ月(暦の日数31日の月)の場合、総労働時間は以下のように

1週間の法定労働時間40時間×(変形期間の暦の日数31日÷7)=177.14

となります。

この177.14時間を超えないかぎり、1日の労働時間が8時間を超えても、1週の労働時間が40時間を超えても時間外労働は発生しません。

フレックスタイム制の場合、労働時間の決定権は労働者にあるので、労働者がきちんと調整してくれることが前提ですが、うまくいけば、通常の労働時間制よりも残業時間を減らせる可能性があります。

 

フレックスタイム制のデメリット

① 同僚や取引先との同期的な仕事が困難

メールやSNSといったIT技術の普及により、同じ時間を共有して仕事をするということは減ってはきています。

同じ時間を共有して仕事をする、というのは、直接顔を合わせたりすることや電話による連絡で、これらは相手と同じ時間に労働していないと、仕事ができません。

昔と比べて、そうした同期的な仕事や方法は減ってはきているものの、中小や地方ではまだまだそうしたコミュニケーションや取引が主流です。

しかし、フレックスタイム制では、労働者が出社・退社時刻を決めるため、そうしたやり方は難しくなります。

 

② 社員の滞在時間のバラ付きにより経費がかさむ

コアタイムである程度制限はできるとはいえ、フレックスタイム制の場合、朝早くに出社してくる労働者もいれば、昼近くになってやっと出社してくる労働者もいます。

となると、通常の労働時間制のように、みんなで同じ時間に出社して退社する場合よりも、会社内に労働者がいる時間は長くなります。

細かい話ですが、社内の同じ部屋に10人いようが1人だけだろうが、照明などの電気代は同じなため、その分、経費は増えることになります。