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働き方改革 同一労働同一賃金

日本版同一労働同一賃金、関係ある会社ない会社

働き方改革の目玉の一つである「同一労働同一賃金」。

同一労働同一賃金の本来の意味は「同じような仕事や職務に就くものには、その雇用形態や性別、人種や国籍等に関係なく同じくらいの賃金が支払われるべき」という考え方です。

「本来の」と付けたのは、今国会で成立した「働き方改革法」が目指す同一労働同一賃金はこれとは別物だからです。

では、「日本版」ともいえる今回の働き方改革での同一労働同一賃金とはどのようなものなのでしょうか? そして、その「日本版同一労働同一賃金」で影響を受ける人は誰で、関係のない人は誰なのでしょうか。今日はその解説。

 

日本版同一労働同一賃金とは

日本の働き方改革における同一労働同一賃金(以下、日本版同一労働同一賃金)とは、「正規と非正規の格差是正」を目的としたものです。

ここでいう「非正規」とは、契約の形態や名称にかかわらず短時間労働者、有期雇用労働者、派遣労働者のことを言います。

なので、日本版同一労働同一賃金は、例えば正社員同士で同じ仕事や職務を付いているにもかかわらず格差がある場合や、フリーランスで働いているけれど雇用者と大差ない労働をしている場合の格差について解決するようなものではありません。

なぜ、そう言いきれるかというと、同一労働同一賃金のため今回の働き方改革で改正された法律がパートタイム労働法及び労働者派遣法しかないからです(労働契約法も改正されているが、こちらはパートタイム労働法と重複する条文が削除されただけ)。

当たり前ですが、パートタイム労働法にはパートタイマー、労働者派遣法には派遣労働者のことしか書かれていません(ただし、今回の改正で、有期雇用労働者もパートタイム労働法の保護の対象となりました)。

 

同一労働同一賃金、関係ある会社、ない会社

日本版同一労働同一賃金では改正パートタイム労働法や改正労働者派遣法で「正規と非正規のあいだで格差がある場合」について様々な規制やルールを設けています。

が、逆に言うと会社に正規と非正規の両方の社員がいないと、こうした規制やルールは適用されないともいえます。

そのため、会社側から日本版同一労働同一賃金を見た場合「正規労働者しかいない事業所」および「非正規労働者しかいない事業所」においては、このように日本版同一労働同一賃金について、特に気にする必要はないということです。

一方で、正規と非正規が混在する事業所では、「日本版同一労働同一賃金」の法改正の内容に従い、処遇の見直しや人事・賃金制度の見直し等が必要となります。

日本版同一労働同一賃金に関連する法改正の詳しい内容は過去記事をどうぞ。

同一労働同一賃金のためのパートタイム労働法改正の概要(施行は原則平成32年(2020年)予定)

派遣労働者の同一労働同一賃金を目指す労働者派遣法の改正の概要(施行は平成32年(2020年)予定)

 

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。