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労務問題(時事)

非正規をすべて正規にした際のコストを単純計算で考える

2016/04/20

平成25年分民間給与実態調査の結果が出ています。

正社員と非正規の給与の平均給与の格差だったり、同じ正規や非正規でも男女間でどれだけ差があるのか、といった詳しい解説はこちらの名南経営さんのブログ記事に詳しく書いてあるので割愛。

今回の調査結果を見ると、1年を通じて正社員だった給与所得者の数は3,056万人、一方、1年を通じて非正規労働者だった給与所得者数の数は1,040万人となっています。

また、平均給与を見ると正社員は約476万円、非正規は168万円となっており、それぞれの給与の総額は正社員が約144兆円、非正規が約17兆円となっています。表にすると以下の様な感じです。

無題

さて、左寄りの政治家やマスメディアなんかが「非正規をすべて正規に」なんて言ったりしてますが、果たしてそんなことは可能なのでしょうか。

少なくとも現在の正社員の賃金額をキープしたまま今の非正規を正規にしたら、

1040万人 × 476万円 = 49兆5040万円

つまり、「49兆円-17兆円」で約32兆円もの人件費が日本全体で余分にかかります。

このコストは一体誰が負担するのでしょうか。

平成25年の給与総額が192兆円で、これに32兆円をプラスすると224兆円となります。224兆を192兆で割ると1.1666666…、ですから、賃上げだけでこの32兆円をどうにかしようとすると約16%もの人件費の増額が必要になります。

別に、賃金額は多少下がっても正社員になりたいという人もいるかもしれませんが、先程述べたような政治家やマスメディアはおしなべて賃下げは賃下げで反対の立場。

なので、きっと彼らの頭のなかにはこの32兆円をどうにかするプランが有るはずです(反語)

 

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。