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知らない「ハローワークの前にいる人達」についていってはいけません

2016年9月5日

うちは電子申請での手続きがメインなのですが、このあいだ、どうしても必要があったので名駅にある名古屋中ハローワークに行ったら、ハローワークの入口前で立ってる人に声をかけられてしまいました。

ハローワークに行ったことがない人は知らないかもしれませんが、ハローワークの入り口の前には誰かを待ち伏せするように人が立っていることがあります。

特に、名古屋周辺地域だと名古屋中と名古屋南はいつ行ってもほぼ確実にいます。一方で、郊外の春日井や半田、刈谷などには全然いません。

彼らが何者かというと十中八九、保険の外交員でノルマ達成のためにハローワークで職探ししている人を狙っています。

それ以外のパターンもあって、そちらで多いのがハローワークに求職に来ている人に「うちで働きませんか」と勧誘に来ている場合。

わたしが声かけられたのはこちらの方でした。

(追記:保険外交員のスカウトという、上記2つのハイブリッドな場合も多いです)

 

ハローワークの前にいる人達

先に言っておきますが、ハローワークで待ち伏せしてる人たちの話を聞く価値は1ミリたりともありません。

求職者の人は基本手当等もらってるかもしれませんが、職を探しているということは現状は収入があまりないわけですから、保険に入って保険料を払ってる場合じゃない。

また、求人の勧誘に来てるのは、そっちはそっちで話し聞く価値無し。

そういうことやってるってことは、おそらくハローワークへの求人は出しているのだろうが反応がない、あるいは、諸処の事情で求人すら出せない会社であると考えられるから。

そもそも、そういうことをしてるってことは人が足てないってことなんでしょうが、人が足りてないのにわざわざハローワークに人をよこすって時点で、もう何もかもダメ。

ちなみに先日私に声をかけてきたところは、数人でハローワークの前に来てたっぽい。アホちゃうか。

こういう書き方をすると、ハローワークの前にいる人や会社は「悪いところばかりじゃない」という擁護が来そうですが、そりゃ全部が全部悪いところではないでしょうよ、

でも、確率としてどうなのって話。10人中9人がろくでもなくて、1人だけはまともだとして、その10分の1の賭けに出る必要性ある? それだったら、自分の責任で求人票とか見て10分の5とか、10分の6の賭けに出たほうがいいよねって話。

少なくとも、わざわざリスクを犯すだけの期待値はないよねって話なのです。

だいたい、より懸命な人や会社なら、そういう怪しい人たちと同一視されることを避けるため、そんな場には行かないはずですし。

 

愛知県の迷惑防止条例をチェック

前置きが長くなりましたが、そもそもこういうハローワークの前でスカウトみたいなことするって合法なの? という疑問が今回の記事の発端です。

客のキャッチや性風俗などのスカウトが、自治体の迷惑防止条例等で禁止されたのにこういうのはいいのか、と思ったわけです。

早速、愛知県の迷惑防止条例を見てみたところ、第7条に「不当な客引行為等の禁止」という項目があります。

第七条 何人も、公共の場所において、不特定の者に対し、次に掲げる行為をしてはならない。

一~五(略)

六 人の性的好奇心をそそる見せ物に出演する役務、人の性的好奇心をそそる写真若しくは映像の被写体となる役務又は人の性的好奇心に応じて人に接触する役務に従事する者となるように、勧誘し、又は人に呼び掛けて、若しくはビラ等を配布して、若しくは提示して誘引すること。

七 歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなす役務(卑わい行為を伴うものを含む。以下同じ。)に従事する者となるように、勧誘し、又は当該役務(卑わい行為を伴うものに限る。)に従事する者となるように、人に呼び掛けて、若しくはビラ等を配布して、若しくは提示して誘引すること。

八 前各号に掲げるもののほか、人の身体又は衣服を捕らえ、その所持品を取り上げ、その身辺に立ち塞がり、つきまとう等執ような方法により、客引きをし、又は役務に従事する者となるように勧誘すること。
2、3(略)

該当となるところだけ抜き出しましたが、要は、性風俗やキャバのようなスカウトはどのような場合もダメ。

それ以外の場合は、体や服を掴んだり、つきまとったりといった強引な方法はアウト、ということになります。

今回とは別に、過去に一度、わたしの歩いてる横をかなり近い距離で並走されてイラッとさせられたことがありますが、それでも取り締まれるかどうかって感じの内容ですね。

 

無視するのが一番

一応、道路の不法占有にならないかも調べてみたのですが、さすがに路上ライブとか屋台と同じということにはなりそうにないので、こちらの線もイマイチ。

というわけで、相手にしないのが一番というのが結論。

話しかけられるのをどうしても避けたいなら「エア電話」でやりすごのも手ですよ。

 

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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