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社会保険

65歳以上の労働者と後期高齢者医療制度を含む社会保険の関係を徹底解説

2017/02/02

先々週の中日新聞連載「働く人を守る労働保険」では主に65歳前後の雇用保険のことについて書きました。

テーマは高年齢求職者給付金、「65歳前後で違う仕組み(働く人を守る労働保険第9回:中日新聞連載)」

高年齢求職者給付金のほかに法改正の話も盛り込んでたりなので、ぜひご覧いただければと思うのですが、じゃあ、社会保険はどうなの、という話を今回はしたいと思います。

 

65歳と介護保険

まずは介護保険。

40歳以上になると、介護保険の第2号被保険者ということで保険料を払うことになります。

払い方は、健康保険に加入している勤め人の場合は社会保険料と同じように給与から天引き、国民健康保険加入者については、国保の保険料と一緒に支払うことになります。

しかし、65歳以上になると、介護保険の第1号被保険者に変わります。

第1号被保険者となると、勤め人、自営業者等の区別なく、保険料は年金からの天引き、もしくは納付書での納付となります。

なので、会社側からすると、会社分の介護保険料を支払ったり、給与から介護保険料を控除したりする必要がなくなります。

 

65歳と健康保険

つぎに健康保険ですが、健康保険は75歳に達するまで加入することが出来ます。

なので、健康保険という制度からすると65歳という区切りはあまり関係ありません。

しかし、65歳になった労働者が障害を持っていて、後期高齢者医療制度に加入する場合は別です。

後期高齢者医療制度は75歳以上になると、すべての人が加入することになります。一方で、65歳から74歳までで一定の障害を持っている人たちについても、任意で加入することが出来ます。

任意なので、そのまま健康保険に加入するほうが特なのか、後期高齢者医療制度に加入するのが特なのかは人によります。

ただ、1つ気をつけておかないといけないのは、例えば今の健康保険で配偶者や子供を被扶養者に入れている場合、後期高齢者医療制度に加入すると、配偶者や子供は被扶養者でなくなってしまう点。

それまで被扶養者であった奥さんや子供は、別に健康保険か国民健康保険に加入することになります。

 

65歳と厚生年金

65歳になると今までもらっていた年金に加えて、基礎年金部分(国民年金部分)ももらえるようになりますが、社会保険に加入している限り保険料負担は70歳まで続きます。

加えて、65歳以上になると、それまでは給与と年金合わせて「28万円」が年金の支給制限の対象だったのが、47万円に変わります。なので、65歳前に支給制限を受けていた人は、65歳を機にもらえる年金額が増えるかもしれません。

また、勤め人で、障害で後期高齢者医療制度に加入する場合、健康保険からは脱退しないといけませんが、70歳までは厚生年金に加入する必要があります。

65歳以上で年金をもらっていても厚生年金の被保険者ではありますが、国民年金の第2号被保険者ではなくなるので、仮に20歳以上60歳未満の配偶者がいたとしても、その配偶者は第3号被保険者にはなれません。

 

以上です。

まとめてみると、雇用保険は65歳という年齢と密接な関係があるとわかっていましたが、社会保険も案外、関連があるものですね。特に、障害で後期高齢者医療制度に加入する場合でご家族がいらっしゃる場合、考慮することが増えるので気をつけましょう。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。