求人・求職

「年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針」が公表されました

2018年4月4日

働き方改革では、2017年度中に指針やガイドラインを策定するとしているものがいくつかありました。

副業・兼業やテレワークガイドラインなんかはまさにそれ。

そして、先週になってようやく公表された指針、つまり滑り込みで間に合わせた指針があります。それが「年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針」。

年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針(本文)(出典:厚生労働省 報道発表資料)

本指針は、企業・労働者双方において、中途採用、転職・再就職へのニーズが高まっている中で、転職・再就職者の採用機会拡大に向けて、転職が不利にならないような柔軟な労働市場や企業慣行を確立することが重要との観点から策定されたものです。

ただ、今回記事にしておいて何ですが、正直取り立てて注目すべき点のない指針なので、上のファイルは暇な人だけ見てください。指針なので法的拘束力もありませんし。

耳障りのいいことは書いてあるけど、若干聞き飽きた感のある文言ばかりが並んでるし、企業にはあれしろこれしろと書いてある割りに、じゃあ、国は何するの? となると、経済界への要請や情報発信、中高年齢者等の中途採用拡大に取り組む企業への助成くらい。

要するに、法改正では政治的反発が大きすぎてできないことを、アリバイ的に「わたしたちはきちんとやってますよアピール」するためだけの指針なのです。

というか、柔軟な労働市場や転職者を冷遇しない企業慣行の確立とかって、本気でやろうと思ったら法改正がいろいろ必要なんじゃないでしょうかね。解雇規制の緩和とか解雇規制の緩和とか解雇規制規制の緩和とか。

年齢にかかわりない転職・再就職者の受入れ促進のための指針(概要)(出典:厚生労働省 報道発表資料)

 

この指針より、中高年齢者、というより主に高齢者の中途採用のことを真剣に検討するなら、こちらの本がオススメです。

Kindle Unlimitedならなんと0円!

川嶋事務所へのお問い合わせはこちらから!

良かったらシェアお願いします!

  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

-求人・求職