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中日新聞

テーマは特定受給資格者と特定理由離職者、「支給条件など優遇措置(働く人を守る労働保険第8回:中日新聞連載)」

2016/12/24

 

先行きの見通せない世の中です。勤め先が突然、倒産したり、経営難でリストラの対象となってしまったりするかもしれません。セクハラやパワハラ、不当な長時間労働などで会社を去るケースや、夫や妻の転勤、病気、怪我などで辞めざるをえないケースもあるでしょう。いずれも、本人の意図に沿わない離職といえますね。

基本手当(失業保険)はこうした不幸な失業に対して非常に手厚く、「基本手当をもらう条件」「基本手当の日数」「給付制限」の三点で優遇措置があります。

以前にも説明しましたが、基本手当がもらえる条件の大原則は、過去二年に十二ヶ月以上、雇用保険に加入していることです。しかし、不幸な失業の場合は過去一年に六カ月以上加入していれば、大丈夫です。

「基本手当をもらえる日数」についても、通常は加入期間に応じて九十~百五十日。しかも九十日以上の基本手当をもらうには、十年超と長期にわたる加入期間が必要です。

不幸な離職をした人は、加入期間と年齢に応じて最大で三百三十日、基本手当がもらえます。条件となる加入期間も優遇され、例えば三十歳未満は五年以上十年未満の加入で百二十日、四十五歳以上で六十歳未満は一年以上五年未満の加入で百八十日、基本手当が給付されます。自己都合で退職した場合と違い、前回紹介した三カ月の給付制限もありません。

ここで重要な注意があります。不幸な離職者に手厚い設計を悪用し、本当は「仕事が合わない」などの自己都合なのに会社都合と偽るのは絶対にやめましょう。不正受給となり、基本手当の全額返還に加えて受給額の二倍の納付金が課されます。

中日新聞H28.5.26付「働く人を守る労働保険」より転載

不正受給に関して言うと、今までは正直やりたい放題だったかと思います。実際に失業していたかどうかなんて、労働者の自己申告以外、ハローワークの職員にはわかりませんからね。

しかし、マイナンバーが始まって、来年の一月より役所同士で情報提供が行われるようになると、だいぶ厳しくなると思います。

例えば、ハローワークに失業していた、と報告していた期間に所得税の源泉徴収されてた記録があったとしたら、虚偽報告を疑われるのは避けられないでしょう。

あと、今回の記事は雇用保険に詳しい人からすると特定受給資格者と特定理由離職者の話だとわかると思うし、両者を区別してないことに不満を持つかもしれませんが、専門用語を使わずなるべくわかり易い言葉で、ということで、このようにさせてもらいました。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。