会社を経営していると、
「御社はこの助成金の対象になります」
「手続きはすべてこちらで代行します」
といった営業を受けることがあるんじゃないでしょうか。一見、魅力的な提案に見えますが、実は注意が必要です。
この記事の目次
1. 助成金は「申請するだけ」でもらえるものではない
なぜなら、まず、多くの助成金は、単に申請書を出せばもらえるものではないからです。
実際には、新しい制度を導入したり、人材を採用・育成したり、設備投資を行ったりすることが条件になっています。
つまり、助成金を受け取るには「会社の仕組みを整える」「働き方を改善する」といった本質的な改革が必要なわけです。
「書類さえ出せば簡単にもらえる」というのは、誤解です。
2. 助成金のために“形だけの制度”を作るとどうなるか?
それでも、お金がもらえるならいいと、「助成金をもらうこと」を目的にして制度を作るとどうなるでしょうか。
形だけの人事制度や研修制度ができてしまい、現場では活用されなくなる、という実際にケース多いですが。作った制度の維持には、それなりに手間や人件費などのコストがかかるため、貰ったお金以上に実はコストがかかっていた、なんてことも。
そもそも、助成金は「会社の成長をサポートする仕組み」であって、「お金をもらうための裏ワザ」ではありません。
本当に意味のある助成金にしたいのであれば、導入した制度を活かすことが重要です。
3. 営業してくる社労士が、あなたの会社を理解しているとは限らない
このように、助成金をもらうに当たっては、会社の現状を理解している必要があります。
しかし、「外から営業してくる社労士」が、あなたの会社の実情をどれだけ理解しているのでしょうか?
多くの場合、助成金の提案はテンプレート的で、会社の業種・規模・人材構成を踏まえていないことが多く、手数料を得ることだけを目的としているといっても過言ではない。
そうした申請代行は、一時的なメリットはあっても、長期的に会社の成長にはつながりません。
4. 名古屋の社労士としての私の考え:「助成金は目的ではなく結果」
最後に、筆者である名古屋の社労士・川嶋の考えを言わせてもらうと、わたし自身は助成金を「もらうこと」自体を目的にはしていません。
会社を良くするための改革を進めた結果として、助成金が活用できる。それが、本来あるべき助成金の使い方だと考えています。
人材育成・働き方改革・労務環境の整備など、会社の「土台」を強くする過程で、自然と助成金が利用できる場面が出てきます。
そのとき初めて、助成金は本当に価値のある「味方」になるわけです。
5. 名古屋で助成金の相談なら、まずはお気軽にご相談ください
もし、これを読んだあなたが
「助成金を活用したいけど、自社に合う制度が分からない」
「営業を受けたけど、信頼できるのか不安」
「本当に意味のある助成金活用を考えたい」
とお感じなら、一度、以下のフォームよりご相談ください。
会社の実情に合わせた助成金活用を一緒に考えましょう。