就業規則の「教育訓練」条文の作成のポイントと規定例

安全衛生教育等の一部を除き、会社に教育訓練を強制する法律はありません。

しかし、会社が労働者を雇用し、業務を行っていく上で、教育訓練をまったく行わないということはあり得ないでしょう。

この記事では、そんな教育訓練の条文作成のポイントについて解説を行っていきます。

目次

「教育訓練」条文の必要性

労働者の教育訓練に関する項目は就業規則の相対的必要記載事項に当たります。

日本の会社の場合、計画やカリキュラムに則った教育、というものを行う会社は多くないかもしれません。ただ、OJTの形で教育訓練が行う会社は多いと思われるので、基本的には記載は必須となります。

「教育訓練」条文作成のポイント

基本的には最低限のものでOK

教育訓練の内容については、そのときどきによって変わる可能性があります。そのため、就業規則であまりガチガチに詳細を定めすぎてしまうと運用上支障が出る可能性が出てきます。

そのため、記事の最後の規定例のように最低限のことだけを定めておき、詳細は別途内規やマニュアル等に定めておくのが良いでしょう。

「研修」条文を定めるか

業務に直接関係のある研修であれば、それは当然に労働契約に含まれると考えられ、就業規則に定めがなくても行うことは可能と考えられます。

しかし、そうではない一般教養等に関する研修については、就業規則に定めがないと、その都度、個々の労働者の同意を得る必要がでてきます。

また、合宿研修については、出張と研修が合わさったものと考えられます。そのため、出張と研修の2つの規定が定められている分には、特別の定めがなくても命令することが可能と考えられます。ただし、合宿研修中の外出や外泊を禁止する場合は、その旨を規定で定めておく必要があります。

派遣許可や助成金申請の場合、追記が必要な場合も

派遣許可申請や助成金申請などを行う際、その目的に合った教育訓練の条文が必要となる場合があります。

例えば、派遣許可申請の場合、「派遣労働者に対して教育訓練を実施する旨及び教育訓練の受講時間を労働時間として扱い、相当する賃金を支払うことを原則とする旨を規定した部分」を提出書類と求めているため、この要件を満たす就業規則を定め、その通りに運用を行っていく必要があります。

就業規則「教育訓練」の規定例

第○条(教育訓練)

  1. 会社は、業務に必要な知識、技能を高め、資質の向上を図るため、従業員に対し、必要な教育訓練を行う。
  2. 従業員は、会社から教育訓練を受講するよう指示された場合には、特段の事由がない限り、これを受けなければならない。

規定の変更例

[条文追加]業務と直接関係のない研修や合宿研修がある場合

第○条(研修)

  1. 会社は、従業員に対し、一般教養等を含む研修を命じることがある。
  2. 会社は、従業員に対し、合宿研修を命じることがある。本合宿期間については外出および外泊を禁止する。

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