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中日新聞

テーマは特別加入、「中小企業なら経営者も(働く人を守る労働保険第25回:中日新聞連載)」

2016/10/04

 

仕事が原因のけがや病気は労災となるため、健康保険は使えないのが原則です。一方、労災保険は「誰かに雇用されて働く人」のためなので、経営者には適用されません。つまり、経営者が仕事中にけがなどを負うと、労災保険も健康保険も使えずに民間の保険を利用するか、治療費の全額を自己負担しないといけません。

でも、小さな会社では経営者も労働者と同じような仕事をしていることがあります。一緒に同じ仕事をしているのに保護されないのでは不公平。そこで、労災保険には中小企業の経営者が労災に遭った際に給付を受けられる「特別加入」があります。

特別加入を受けるには会社が労災保険に加入していることが原則で、その他に条件が二つあります。まずは会社の規模が中小であること。規模の基準は働く労働者の数で決まり、不動産や小売業で五十人以下、卸売業やサービス業で百人以下などとなっています。

もう一つは労働保険事務組合に事務処理を委託していること。労働保険事務組合を通さないと特別加入はできません。労働保険事務組合とは、労働保険の手続きをする団体。社会保険労務士や商工会などが国の認可を受けて運営していることが一般的です。

仕事中のけがや病気で労災の給付を受けられないのは個人事業主も同じ。個人事業主の場合も特別加入できますが、建設業の一人親方やタクシー運転手らに限られます。

労災保険は国内で起きた労災が対象で、日本企業の海外事業所で発生しても適用されません。しかし国によっては制度が不十分なこともあり、海外へ派遣される人も特別加入できます。

中日新聞H28.9.22付「働く人を守る労働保険」より転載

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。