安全衛生

労働安全衛生法の改正とストレスチェック

2014年7月25日

労働安全衛生法の改正により従業員が50人以上の企業のストレスチェックが義務付けられることになりました(50人未満の企業の場合は当面努力義務)。

ストレスチェックを行うことにより、うつ病などのメンタルヘルスを予防するためで、企業の経営者や総務の方などは、現在企業に義務付けられている健康診断のメンタル版と思われるかもしれません。

ただ、健康診断の場合と違うのは、会社は労働者のストレスチェックの結果を知ることができないということ。今回の改正では、ストレスチェックを行った医師や保健師は労働者の許可無くその結果を会社に伝えてはならないとされたからです。つまり、企業にはストレスチェックの実施義務はあるが、そうした結果を把握しておく義務はないどころか、労働者に無断で勝手にその結果を知ってはいけないわけです。

身体にかかる健康診断の結果と違って、精神にかかることは下手に会社がそういうこと知ってしまうと、労働者の不安を煽ることにもなるし、そもそもストレスチェックによるうつ病のスクリーニングの精度には限界があるとされていますから、まあ妥当な所でしょう。

ただ、会社が労働者のストレスチェックの勝手に結果を知ることはない、ということをきちんと労働者に示すことは労務管理上の大きなポイントではないでしょうか。今後、会社が労働者のストレスチェックを行う場合、きちんと説明しないと労働者がその結果を会社が把握するのだろうと勘違いする可能性があるからです。こうした勘違いを残したままでストレスチェックを行っても正確な結果は出てこないどころか、逆に労働者の精神を追い詰めることにもなりかねません。

法律の施行は平成27年12月までに、とのことです。

何の毒もなく、これで終わりか? と思われそうですが、たまにはこういうザ・社労士なブログも書くんですよ。まあ、わたしはメンタルヘルスの問題の専門家ではないので、なかなか大きな口で噛み付くのにも遠慮があるのです。

では、今回はこんなところです。

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所(名古屋)の代表。 人事労務と無関係に暮らしてたはずが、社労士だった叔父の病気を機に猛勉強。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」など専門誌への寄稿、中日新聞での短期連載など、メディアでの執筆実績も多数

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