Q9 就業規則と労働契約とで内容の異なる箇所があるのですがどちらが優先されますか

2015年10月14日

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Q9 就業規則と労働契約とで内容の異なる箇所があるのですがどちらが優先されますか

2015年10月14日

1. A9 基本的には就業規則の内容が優先されますが、労使間で個別に定めた条件に合意している場合は労働契約が優先されます

1.1. 原則は就業規則の方が優先

法律上、就業規則と労働契約とでは、就業規則のほうが効力が強く、優先されるとされています。

ただし、個別の労動者と使用者のあいだで、就業規則の内容と異なる労働条件に合意していた場合は、労働契約が優先されます。

労働契約が優先される場合については、あくまで、就業規則と労働契約の内容が「異なる」場合のため、労働契約の条件が就業規則よりも上でも下でも、労使間で合意がある限り構いません。

もちろんこれは労働基準法に定める基準を下回っていないことが条件です。

 

1.2. 労働契約と労働協約との関係

ちなみに、会社と労働組合とのあいだで結ばれる労働協約がある場合、労働協約は就業規則や労働契約よりも優先されます。

一方で、労働協約よりも労働契約のほうが優先されることがあるのは就業規則の時と同様です。

つまり、特別な定めがない場合、労働契約と就業規則、労働協約の関係は以下の通りとなります。

労働協約≧就業規則≧労働契約

 

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士(登録番号 第23130006号)。社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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