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労務の観点から見る時事問題

会社が労働者の弱みを握ったってしょうがないのできちんと懲戒しましょうという話

昨日の記事ですが、労務管理においてとても反面教師になる事例があったので本ブログで取り上げたいと思います。

「労組脱退なら不祥事握る」 上司が強要?JR東子会社

簡単に言うと、不祥事を起こした労働者への対応として、その上司は「不祥事を見逃すから労組を脱退しろ」と要求したわけです。

言い換えるなら、「労働者の弱みにつけ込んで、会社側の要求を通そうとした」わけですが、こんなバカなこと、普通はしない方が良いです。

 

相手に付け入る隙を与えるだけ

なぜなら、「労働者の弱みにつけ込んで、会社側の要求を通そう」とすると、その「要求」自体が今度は会社の弱みとなるからです。

実際、今回の事件では、弱みにつけ込んで労組脱退を強要した結果、逆に労働者側から「不当労働行為である」と反撃を受けています。

これは仮に、要求が労組脱退以外の場合も同様です。

というか、いかに例としていくつか挙げてみましたが、会社が労働者の弱みを握ったとしても、会社が労働者にできる要求なんてたかが知れてると思うんですよ。

「懲戒されたくなかったらサービス残業しろ」←不払い賃金の請求をされます

「懲戒されたくなかったら有給使うな」←時季指定権の侵害だし、年5日の取得義務はどうするの?

「懲戒されたくなかったら今晩付き合え」←セクハラかパワハラになる可能性大

といった感じで、労働者の弱みにつけ込んで何かしようとしたって、罰したい相手に逆に訴えられるという、超絶くだらない結果にしかならないわけです。

 

結論を言うと、不正や違反を犯した労働者に対して会社がすべきことは、その弱みを握ることではなく、規定に沿って懲戒処分をすることです。

逆に、上記のような要求をしたけど通らなかった、だから懲戒する、なんて順番を踏んでしまうと、当該労働者が刺し違え覚悟で何してくるかわかったもんじゃないですよ。

今日のあとがき

昨日の続きで派遣の解説を書こうと思ったのですが、ちょうどブログのネタになりそうなニュースがあったので、鉄は熱いうちに打ったほうがいいなと思い、今回はこちらを記事として出しました。

一応、今回の記事では労働者の「プライベートな弱みを握る」ということまでは想定せずに書いてます。

ていうか、そんなことする会社って、会社っていうより反社ですからね。

派遣の解説の続きは来週にでもまた更新したいと思います。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 著書に「「働き方改革法」の実務(日本法令)」の他、「ビジネスガイド」「SR」への寄稿、中日新聞での「働く人を守る労働保険」を連載など執筆活動もしてます。