労働基準法には女性の健康を守るための制度として「生理休暇」が定められています。
男性の経営者や上司からすると正直、扱いづらいところのある女性の生理。でも、だからこそ、最低限、法令で定められていることについてはしっかり学ぶ必要があります。
この記事では就業規則の「生理休暇」の条文作成のポイントと規定例について解説していきます。
- 生理休暇の法的根拠と、就業規則への記載が必須となる理由
- 生理休暇を有給・無給とする場合の考え方と注意点
- 日数制限ができない理由と、有給・無給を切り替える運用方法
- 就業規則「生理休暇」条文の規定例と変更例
法律・労務管理から見た「生理休暇」
この記事は、生理休暇と就業規則の規定について書かれたものです。
法律や労務管理の運用から見た生理休暇について、以下の記事で詳しく解説を行っているのでこちらをどうぞ。

「生理休暇」条文の必要性
生理休暇とは
生理休暇とは「生理日の就業が著しく困難な女性」が休暇を請求したときに、会社が、当該労働者に対して与える休暇となります。
「生理日の就業が著しく困難」とあることから、単に生理であることを理由とする休暇まで、会社が認める必要まではありません。
条文の必要性
生理休暇とは、生理日の就業が著しく困難な女性のための休暇で、労働基準法に定めのある制度となります。
休暇に関する規定は就業規則の絶対的必要記載事項となるため、就業規則に生理休暇の記載は必須となります。
「生理休暇」条文作成のポイント
無給とするか有給とするか
生理休暇を有給とするか無給とするかは会社の裁量次第です。
そして、有給でも無給でも問題ないことから、例えば、有給とする場合も金額の決定方法は会社の裁量となります。例えば「平均賃金の半額」といった支払い方でも問題ないわけです。
ただし、有給としていたものを後から無給とする場合、労働条件の不利益変更となる可能性があるため、どちらにするかは慎重な判断が必要となります。
なお、令和2年の厚生労働省の調査によると有給としている会社は29%、無給としている会社は67.3%となっています(令和2年度雇用均等基本調査)。
日数制限はNGだが、有給と無給の切り替えは可能
生理休暇は就業が著しく困難なである事実に基づきます。
そのため法令上に取得日数に上限はありません。
また、例えば「生理休暇は○日までとする」というような制限を会社が設けることもできません。
しかし、生理休暇の有給の日数を定めておき、それを超えた後は無給とする扱いについては、生理休暇自体は取得できているので問題ありません(昭和63年3月14日基発150号、婦発69号)。
就業規則「生理休暇」の規定例
第○条(生理休暇)
- 生理日の就業が著しく困難な女性従業員が請求した場合は1日、半日または請求があった時間の休暇を与える。
- 前項の休暇は、無給とする。
規定の変更例
一定の期間のみ生理休暇を有給とする場合
第○条(生理休暇)
- 生理日の就業が著しく困難な女性従業員が請求した場合は1日、半日または請求があった時間の休暇を与える。
- 休暇時の賃金は有給とし、支払う額は所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金とする。ただし、生理休暇の期間が3日を超える場合、4日目以降は無給とする。
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