労務の法律、守ってなくても問題ない?

2022年2月3日

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労務の法律、守ってなくても問題ない?

「今まで問題なかった」「他もやってない」

2010年代前半のブラック企業批判や、その後の働き方改革を経て、経営者の労務の法令遵守の意識は以前よりも高まっているように思えます。

しかし、その一方で、未だに労務の法令遵守を軽視する会社の経営者の方がいるのも事実です。

そういった人たちは口々にこう言います。

「今まで問題なかった(から、今さらやる必要がない)」、「他もやってない(だから、うちだけやるのは損だ)」などなど。

実際、弊所のHPに辿り着き、このページを開いた経営者の方の中には図星を突かれたと思っている人もいるのではないでしょうか。

 

今まで問題なかった、じゃあ、明日も問題ない?

今まで問題なかった、のは事実でしょうから否定する気はありません。

でも、だからといって「今さらやる必要はない」とか「今後も問題ない」という考え方には同調できません。

実際、川嶋事務所では労務の法令遵守をずっと疎かにしていた結果、ある日突然、労働基準監督署に入られた、労働者から未払い賃金の請求がされた、という事例をいくつも見ているからです。

はっきり言います。

労務の法令遵守をしてなくてもこれまで問題がなかったのは「たまたま」です。

「たまたま」労働基準監督署が入らなかっただけ、「たまたま」労働者が文句を言ってこなかっただけ、に過ぎないのです。

 

「他もやってない」ならチャンスでは?

また、「他もやってない」からうちもやる必要がない、というのは非常に日本人的な考え方ですよね。

悪い意味で出る杭になりたくない、というわけです。

しかし、「他もやってない」から法律に違反して良いという法はありません。

誰も一時停止守ってないからといって、一時停止を無視したところをパトカーに見られたら、切符を切られるのはあなたです。

そもそも、「他もやってない」なら、こうも考えられませんか?

「他もやってないことをやれば、他と差別化できる」、と。

例えば、完全週休2日制が珍しい業種で完全週休2日制を導入できれば、それだけで求人の際に他よりも有利に立てます。

 

労働者も知恵を付けてきている今だからこそ

現代は、インターネットの普及により、労働者側が昔よりも労働法などの法律に詳しくなっている時代です。

そんななかで労務の法令遵守を疎かにするのは、爆発寸前の爆弾を会社に放置しているのと同じです。

「そんなこと言ったって、何からやればいいかわからかない」という方は、是非一度、弊所にご相談ください(ただし、無料相談は受け付けていないのであしからず)。

 

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 著書に「「働き方改革法」の実務」「定年後再雇用者の同一労働同一賃金と70歳雇用等への対応実務」「就業規則作成・書換のテクニック」(いずれも日本法令)のほか、「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

2022年2月3日