特定社労士とは
四コマの中でも説明していますが、特定社労士(特定社会保険労務士)とは、労使間のあっせんや調停の代理ができるようになります。
ただ、あっせんや調停には法的拘束力がないので、あっせんや調停内容に納得がいかず、裁判等になってしまうこともあります。
特定社労士であっても裁判の代理人にはなれないので、争いの場が裁判所になってしまうと、以降は社労士が関わることはできません。
このように士業が社労士だけしかいないならともかく、他に弁護士や司法書士がいる中では、はっきり言って、かなり中途半端な存在と言わざるを得ません。
特定社労士は普通の社労士より上?
その名称から、知らない人が聞いたら、普通の社労士よりも優れているように聞こえるかもしれませんが、まあ、どうなんでしょうかね(ちなみに、社労士会が出す名刺広告ではこれを理由に「特定」を持っていても「特定」と付けることができません)。
この辺りを掘り下げると、特定持ってる社労士と持ってない社労士の終わりなきマウントの取り合いになるのあまり踏み込む気になれませんが、普通の社労士よりも扱える商品が多いのは確か。
言ってしまうと、コンビニの看板に「ATM」とか「酒類」が付いてるかどうかの違いと考えてもらえば、だいたいあってるんじゃないですかね。
といっても、コンビニで酒類の販売ができるようになったばかりの頃やATMが出だした頃と違って、最近はどこのコンビニもほとんど付いてますけどね。
商品は売れなければただの在庫
結局、「特定」で行う業務も、社労士の商品の1つである以上、それが売れなければ意味がないわけです。
売れない商品はただの在庫。
知識は在庫にはなりませんが、その知識を得るための時間は無駄になります。
なので、これから社労士になりたい、特定も取りたい、という人は、特定を取って何をどう売りたいのか、という点を明確にしないと、時間とお金の無駄になるかも知れません。
社労士、だろうと特定社労士、だろうと、資格がご飯を作ってくれることはないわけですから。
ちなみに、最後の「くじネタ」は、うちの近所のコンビニがだいたいこういう感じなので、そこから拾ってきました。
うちは一応、名古屋市内なので田舎というわけじゃないけど、高齢者が多い地域なので、こういうオタク系の商品を買う人が近所にいないみたいです。
今日のお知らせ
弊所代表の川嶋の新しい本が出ます。その名も、
「条文の役割から考える ベーシック就業規則作成の実務」(日本法令)
本書は、その条文はどうして必要なのか、どうしても必要なのか、いらなかったら削除していいのか、と、個々の条文の必要性にフォーカスを当てた就業規則本となります。
なぜ、本書で就業規則の個々の条文の必要性に焦点を当てたかというと、日々の就業規則作成業務で「この条文はどういう意味か」「この条文は変えられないのか」「この条文は削除できないのか」といった質問、要望をお客様から受けることが多かったので、ならば、本でそれらをまとめてしまおうと思ったわけです。
本書には魔法のような条文も奇策のような条文もありませんが、ベーシックな就業規則を作成するのにお力になれる就業規則本だと思っています。