書評

ゆるっとした理解のために「ぼくたちLGBT」

2019年11月1日

現在の労務管理において、LGBT対応というのは避けられないものになりつつあります。ということで、最近読んだのがこちらの本。

一応、仕事の一環で買ったんですが、正直、面白さが勝ったので、買ってすぐに、仕事そっちのけで一気に2巻とも読み切りました。

本書は自らもLGBT(バイセクシュアル)である筆者の経験談や、その知り合い・友人等のお話を面白おかしくマンガにしており、なんというか「世に権利を訴える」みたいな要素はかなり薄め。なので、気軽に読めるし、普通に面白い。個人的には初めての女装に大満足した男性が翌日、自分の姿を鏡で見て・・・、の話がとても面白かった。

また、LGBTの話でよく言われる「性はグラデーション」というのは、本書に出てくる人たちを見てると確かになあ、と思えます。

本書でも触れられていますが、女装や男装1つ取っても、その性になりたいから変装する人もいれば、単に楽しむだけで性的指向としてはストレートの人もいたりするし、LGBとTではそもそも全然違うわけですしね。

本書は、これを読めば「LGBTのことがわかる」というタイプの本ではないですが、LGBTのことを知る入り口の本としてはかなりいいんじゃないでしょうか。実際、本書を読んだ後に他のお堅いLGBTの本や行政の資料なんかも読みましたが、そうした小難しいものを読む際もイメージがかなり掴みやすく感じました。

くどいようですが、普通にマンガとして面白いので、面白いマンガを読みたいという人にもお勧めです。

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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