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働き方改革

働き方改革に関する「女性の活躍推進」のための法律改正案の概要

働き方改革の項目の一つとなっている「女性の活躍推進」ですが、昨年国会を通過し今後順次施行されていく働き方改革関連法では、これに関する改正はほぼ行われていませんでした。

しかし、その後の審議会で、議論が重ねられ、今月14日の「第14回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」で法改正の大枠となる法律案要綱が出てきました。

女性活躍推進のため、今回、改正される法律は以下の5つです。

女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案要綱(出典:厚生労働省)

  • 女性活躍推進法
  • 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(旧・雇用対策法)
  • 労働者派遣法
  • 男女雇用機会均等法
  • 育児介護休業法

 

女性活躍推進法

女性活躍推進法ではこれまで、企業規模が300人以上の会社に対し「一般事業主行動計画の策定等」の義務を課していました。

これが今回の改正で「300人以上」から「100人以上」とされ範囲が拡大されます。

また、認定一般事業主、いわゆる「えるぼし」認定を受けている事業主の上位として「特例認定一般事業主」が創設されることも、法律案要綱では明らかとなっています。

他にも、一般事業主行動計画作成対象の企業については「女性の職業選択に資する情報」の公表等が義務づけられる予定です。

 

追記:改正前の法律にも情報の公表義務はありましたが、今回の改正で付け加えられるのはそれとは別のものとなるようです。また、公表を怠った企業名を厚生労働省が公表できる改正も含まれています。

 

労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律

長い法律名ですが、旧・雇用対策法のことです。

こちらでは「女性の活躍推進」という冠こそあるものの、実際の内容は「職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題」、要するにパワハラについての改正がメインとなっています。

その中で、事業主にはパワハラについて「必要な措置」を講ずることが義務づけられる予定です。

必要な措置が行われなかった場合、厚生労働大臣はその事業主に勧告をすることができ、それでも従わない場合は企業名が公表されます。

また、パワハラに関する紛争については、当該紛争の当事者からの援助の申込みがあった場合、都道府県労働局長は必要な助言、指導又は勧告をすることができ、同様に調停の申請があった場合、紛争調整委員会に調停を行わせることができるとされています。

 

労働者派遣法改正

「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」でみたパワハラ防止について、派遣先の事業主を派遣労働者を雇用するものとみなし適用するとの規定が追加される予定です。

 

男女雇用機会均等法

男女雇用機会均等法ではすでにセクハラ・マタハラについて事業主に対し「必要な措置」を行うことを義務づけています。

今回の改正ではさらに、セクハラ・マタハラについて事業主に相談を申し出た労働者への解雇等の不利益取扱いの禁止が条文に追加される予定です。

また、男女雇用機会均等推進者の選任が努力義務として追加されます。

 

育児介護休業法

男女雇用機会均等法のセクハラ・マタハラ同様、育児・介護休業の相談等を行った労働者に対する解雇その他不利益取扱いの禁止が条文に追加される予定です。

 

以上です。

施行日については公布の日もしくは、そこから起算して1年以内等とされていますが、肝心の公布の日が不明なので、実際の施行日についてはまだなんともいえません。

 

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昨年6月に成立した働き方改革法についてはもちろんのこと、昨年7月以降の省令改正や指針・通達等についても徹底解説。

働き方改革って何? 政府はどんなことをしようとしてるの? 会社は何から手を付けたらいいの? という疑問にお答えしつつ、働き方改革を進める上で気をつけるべき法律や改正事項について詳しく解説した一冊となっています。

 

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 著書に「「働き方改革法」の実務(日本法令)」の他、「ビジネスガイド」「SR」への寄稿、中日新聞での「働く人を守る労働保険」を連載など執筆活動もしてます。