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働き方改革

時間外労働の上限規制は上限によって対象が異なる、という話と副業・兼業の関係

時間外労働の上限規制と副業・兼業の関係で大きな勘違いをしていたので、反省を込めてブログに。

大きな勘違いというのは上限規制の上限によって、規制や適用となる対象が異なるという点。

 

時間外労働の上限規制には「限度時間」「年720時間」「1か月100時間未満」「2か月ないし6か月の平均月80時間以内」という4つの上限があります。

このうち、「限度時間」「年720時間」については事業場に対して適用される規制となります。

つまり、その事業場で労働者が何時間働いたかが重要で、仮にある労働者が複数の事業場で働いていたとしても、その労働時間は通算して考える必要はないということです。

例えば、ある労働者がAという事業場で年500時間、Bという事業場で年300時間働いていたとしても、個々の事業場では年720時間を超えていないので問題はないということになります。

(上記2つについては同じ協定かどうかが重要となります。)

 

一方の「1か月100時間未満」「2か月ないし6か月の平均月80時間以内」については労働者個々に適用され、異なる事業場同士でも労働時間を通算する必要があります。

よって、同じ月にAという事業場で月50時間、Bという事業場で月60時間働いた場合、「1か月100時間未満」の上限を超えるため法違反となります。

 

これらは先日公開された厚生労働省の通達で「転勤」の際の労働時間の通算の説明を基にしたものですが、副業・兼業であっても考え方は同じとみられます。

基発1228第15号(労働基準法の解釈について)(出典:厚生労働省

 

以上を踏まえると、ダブルワーク型の副業・兼業を行う労働者についての時間外労働の上限規制については「1か月100時間未満」「2か月ないし6か月の平均月80時間以内」の2つのみ注意すれば良いということになります。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 著書に「「働き方改革法」の実務(日本法令)」の他、「ビジネスガイド」「SR」への寄稿、中日新聞での「働く人を守る労働保険」を連載など執筆活動もしてます。