わたくしごとですが、先週の土曜日は妹の結婚式でした。
名古屋の結婚式は派手で有名ですが、妹のは普通に地味目。
ただ、こちとら家族ということもあり朝早くから出かける必要があったり、披露宴自体も結構長めで、結果、拘束時間が長くて疲れましたね。
まあ、式の詳しい話は置いておいて、こうした冠婚葬祭に際しては特別な休暇を設けている会社も多いことでしょう。
いわゆる慶弔休暇と呼ばれるものです。
今日はこの慶弔休暇の話。
慶弔休暇を設けるのは義務?
慶弔休暇とは一般には、本人や家族が結婚した場合や、配偶者や家族の出産、死亡などの際に、労働者に付与される休暇のことをいいます。
ちなみに慶弔休暇に「労働者本人の出産」と「労働者本人の死亡」は含まないのが普通です。
労働者本人の出産に関しては産前産後の休業という労働基準法に定められた休業があるのと、労働者本人の死亡に関しては、言わずもがな、ですね。
で、会社目線からいうと、まずはそもそも慶弔休暇って、必ず労働者に与えないといけないといけないものなのか、という話なのですが、実はそんなことはありません。
労働法には慶弔休暇や、それに似た類いの休暇の定めはないからです。
なので、与えなかったからといって即違法、ということはありません。
ただ、ブラックブラック言われる昨今に慶弔休暇を設けないというのは「親の死に目にも会えない」と労働者に思われかねないので、やはり常識的な範囲で制度を設けるのが吉かと思われます。
慶弔休暇の相場は? 有給?無給?
では、慶弔休暇の相場となる休暇日数とはどのくらいなのでしょうか。
うちの事務所のお客様のデータを出すのはちょっとアレなので、大手転職サイトの「エン転職」の記事から、以下に引用させていただきます。
【一般的な慶弔休暇の内容と休暇日数】
●結婚休暇/社員本人が結婚する場合:5日
●子供の結婚休暇/社員の子供が結婚する場合:2日
●配偶者出産休暇/社員の配偶者が出産する場合:2日
※女性社員本人が出産する場合は、「法定休暇」である産前産後休暇が適用されます。
●弔慰休暇/一親等(父母、配偶者、子供)が死亡した場合:5日
二親等(祖父母、配偶者の父母、兄弟姉妹)が死亡した場合:2日
遠縁の親族が死去した場合:1日
わたしの実感としても上のデータと同等か、1日2日多かったり少なかったりといった感じですね。
正社員とパートで日数を変えたり、付与の有無を変える場合もありますが「同一労働同一賃金」のことを考えると、今後そうした扱いは難しくなりそうな気配があります。
また、慶弔休暇中の給与に関しても、法律に定めのないところなので、有給か無給かは会社の方針によって異なるほか、給与とは別にお祝い金や見舞金として出す場合もあります。
以上です。
こうした法律に定めのない規則は、その会社が労働者のことをどのように考えているか、が透けて見えるものです。
会社の都合もあると思いますが、慶弔休暇の理由となる出来事は労働者の人生で一度あるかないかのことも多いことから、慎重に考えたいものです。
今日のあとがき
本文に入れ込めなかったのですが、慶弔休暇の関係でいうとこんな記事も最近ありました。
有休って言い方が紛らわしいですが、実際には法定の年次有給休暇とは別に、ペットに何かあったときに有給の休暇を与える会社が出てきてますよ、という記事ですね。
労働者の定着を狙ったものですが、慢性的な人手不足の中、労働者は何のために働くかといったら自分の幸せのためで、それを与えてくれるのは家族やペットということも多いことでしょう。
労働者の幸せを考えられない会社には人は寄りつかない時代になりつつあるのかもしれません。