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マイナンバー 労務問題(時事)

マイナンバーで行政から他人の個人情報を引き出してみる思考実験2 マイナポータル編

2016/04/20

前回までのあらすじ

5年間引きこもりしていたあなた改め「志村くん(仮)」は、ひょんなことから「田代ま◯し」のマイナンバーの通知カードを拾ってしまい、これ幸いと(?)、このカードから「田代ま◯し」の個人情報を引き出そうと決意しました。

(前回の「あなた」だと物語の展開が面倒くさいので主人公の名前は「志村くん(仮)」に統一します)

 

ネットから行政上の自分の情報をすべて取得できる

平成29年1月から稼働が始まるマイナポータルと呼ばれる政府のサイトにアクセスしログインすると、行政上の自分の情報を知ることができます。

稼働前なので詳しいことは不明ですが、世帯や本籍地、年金の記録や納税額、健康保険や雇用保険の加入状況など、行政が持っている自分自身の情報は基本的にこのマイナポータルから確認可能で、各種手続もこのマイナポータルから可能になるほか、行政機関同士が自分の情報をどのようにやりとりされたかについても確認できるようになります。

さて、詳しいことはわかってないけどそういうものがネット上にあることは知っている、わたしたちよりほんの少し未来にいる志村くん(仮)は早速このマイナポータルにアクセスしてみました。

 

マイナポータルへのログイン

しかし、いざマイナポータルへログインしてみようとすると、志村くん(仮)は愕然としました。なんと、マイナポータルへのログインにはIDとパスワードが必要なのです。

てっきり、マイナンバーさえわかればマイナポータルへログインできると思っていた志村くんはがっかり。IDはマイナンバーに違いないだろうけども、パスワードの方はお手上げ、通知カードの裏にうっかりパスワードが書いてないかと確認するもなにも書いてないのでもう打つ手なし。

ここで天の声が付け加えておくと、マイナンバーの知識がお察しな自宅幕府のバカ殿・志村くん(仮)が知る由もないことなのですが、マイナポータルへのログインに必要なのはIDとパスワードだけではありません。実は個人番号カード(内の電子証明書)も必要なのです。

さらに立て続けると、志村くん(仮)の予想とは裏腹にマイナポータルのIDはマイナンバーと同一でもありません。

つまり、マイナポータルへログインするためにはマイナンバーだけがあってもしょうがないわけです。

 

通知カードと個人番号カード

さて、ここで簡単に、通知カードと個人番号カードについて説明しておきましょう。

通知カードとは、平成27年の10月に、国民全員に配布される紙のカードのことで、この通知カードには「マイナンバー、名前、住所、年齢、性別」という最低限の個人情報しか記載されません。最低限の個人情報しかないので、身分証明書としての効力もありません。

志村くん(仮)が拾った「田代ま◯し」のマイナンバーのカードがこの通知カードです。

一方、個人番号カードとは平成28年1月から希望者にのみに交付されるプラスチック製のカードなのですが、こちらには通知カード記載の情報のほか、本人の顔写真と電子証明書の入ったICチップが搭載されます。

個人番号カードの発行には事前の申請を行った上で役所に受け取りに行く必要があります。受取は通知カードとの引き換えになるので、個人番号カードを持っている人には通知カードがないことになります。

また、マイナポータルへのログインのためのIDとパスワードも個人番号カードの受け取りの際に、自分で決めることになるので、通知カードしか持ってない人というのはそもそもマイナポータルへログインできないわけで、通知カードしか持っていない「田代ま◯し」の通知カード一つでマイナポータルへアクセスできるわけがなかった、というのが今回のお話の根本だったわけですね。

さて、次回は諦めきれない志村くん(仮)が、ネットがダメなら現実だ、というわけで役所に直接乗り込みます!

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。