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賃金と時間の相関関係を完全に切ることが高度プロフェッショナル制の最重要課題

話題の残業代ゼロ法案でおもしろいツイートがあったので、って、あっ、おもしろいってあれですよ? 興味深いっていう意味じゃないですよ? 単にバカバカしくておもしろいって話です。

まあ、とりあえず、残業代ゼロ法案とか、ホワイトカラーエグゼンプションについては過去に散々書いてるので詳しいことは省きますが、基本的には、労働者本人が裁量を持って労働日や労働時間を決めることがこうした法案の根幹にあります。つまり「残業代なしで会社が○○時間労働者をこき使う」という考えがそもそもおかしい。あくまで、労働時間を決めるのは労働者本人なわけです。

また、こうした法案が望まれる最も大きな理由は、今回、高度プロフェッショナル制の対象予定とされているトレーダーや研究職、コンサルタントなどのように、労働時間と生産量との間に相関関係のない職業が増えてきているからです。にもかかわらず、現行の裁量労働制では、深夜労働や休日労働に対しては時間に比例して賃金を支払う必要があるなど、賃金と時間との関係を完全に引き離すことはできません。

工場労働などでは生産量の目安として時間を見るのが適切で、その時間に対して賃金を支払うこともまた適切なわけですが、こうした関係が大きく崩れている職業が今ではいくらでもある。

高度プロフェッショナル制でもホワイトカラーエグゼンプションでも名前はなんでもいいですが(「残業代ゼロ法案」だけはクソだ)、こうした法案に反対する人たちはこうした矛盾を放置しておくことがいいことだと思っているのでしょうか? あなたがもしも高度プロフェッショナル制の対象職業についていて、同僚がフリーライダーよろしく、日長一日なんの仕事もせずスマホや雑誌を読みながら時間を潰していても良いというのでしょうか?

今回の法案が出来の悪いものであるのはわたしも認めるところですが(年収要件なんて最悪だ)、本質とズレたところで、しかも、極端で間違った例で民衆を煽るというのは国民を代表する国会議員のすることとは思えません。