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書評

婚姻費用を知らずに結婚するな「【書評】損する結婚 儲かる離婚」

再来月で32になる、独身バツなしの社労士川嶋です(社労士関係ない)。

今はまだマシなんでしょうが、もう少し年をとってもこのままだと、あらぬ疑いを持たれそうで怖いです。

言っておきますが、というか、声を大にして言いたいのですが、わたしは女性が大好きです(大きな声で言うことじゃない)。

ただ、結婚に関していうと、相手がいないというのもありますが、昔から願望がないというのも大きいですねえ。女の子は大好きなんですけど。

で、そういう人間が読んではいけないと思われる本がこちら。

 

結婚という「制度」にスポットを当てた一冊

本書は結婚を扱った本としては異色なことに「愛」とか「幸福」などといった話は一切出てきません。

出てくるのは「制度」としての結婚。

では「制度」としての結婚とは何かといえば、本書はそれを「金融商品」に例えています。

結婚後に2人で得た財産はどちらのものでもなく夫婦共有のものですが、これは夫婦円満仲睦まじいときも、離婚寸前で別居しているときも変わらないのが日本の法律。

そして、夫婦は互い同レベルの生活を維持し扶養しあう義務があるとの考えから、例えば、夫婦で別居していて、片方は収入があって、片方は収入がない、といった場合、収入のある方からない方へ、生活費を渡さないといけない、という制度があるのです。

これが、本書でさんざん出てくる婚姻費用。

 

げに恐ろしき婚姻費用

婚姻費用の算定は、結婚前の資産や親の資産は関係なく、基本的に結婚後の稼ぎしかみません。

つまり、離婚寸前で別居、となったときに婚姻費用にもらえる側になるのか払う側になるのかは、結婚後にどちらがたくさん稼いだか、で決まるわけです。

身も蓋もないことをいえば、自分より稼げる人と結婚すれば儲かるし逆なら損するわけです。

おまけに、詳しくは本書を読んでもらいたいですが、稼げる額はそんじょそこらの金融商品とはわけが違います。

ただし、晴れて婚姻費用をもらえる側になったとしても、離婚を急いではいけません。

なぜなら、婚姻費用は結婚していないともらえません。

逆に言えば、結婚している限りはもらえるので、裁判になってもそれを長引かせたほうがいいということになります。

 

大半の人がするのに大半の人が無知というホラー

その昔、著者のメルマガの記念すべき第1号でこの婚姻費用のことを知ったときは、まあ、足がガクガク震えたもんです。

まあ、冷静に考えるとわたし自身は、今も昔も、婚姻費用を払うほどの稼ぎになったことがないような気がしないでもないですが、とりあえず、それは涙と一緒に置いておきます。

本書が恐ろしいのは、世にあふれる「結婚論」的な本と違い、ただただ「結婚」という「制度」について書いてあるだけな点です。

それも、法改正とか新法で最近できた制度ではなく、昔からある制度であるにもかかわらず、日本人の多くは婚姻費用についてほとんどが無知というのは、ほとんどホラー。

一生知らなくてもいいこと、というのは世の中たくさんありますが、「婚姻費用」は果たしてそうなのでしょうか? 生涯未婚率を考えれば、7割から8割の人は結婚をするというのに。

 

「愛」や「幸福」と違って「制度」は明確

少し前に、知り合いのある方が日本の学校でお金の教育がされないことを嘆いていましたが、それと通じる話だと思います。

というか、教育しないから「お金は汚いもの」みたいなくだらない観念が育ち、余計に教育が行われない悪循環にあるのでしょう。

話がずれましたが、いずれにせよ、結婚に関して「愛」だの「幸福」だの言う前に、そのシステムをきちんと理解した方がいい人が世の中にたくさんいるような気がしてなりません。

少なくとも、人によって考え方の異なる「愛」や「幸福」と違って、現行の結婚制度には明確な答えがあるので。

まあ、それを知って物怖じしているわたしのような人間もいるので、それによって「愛」や「幸福」に満ちた結婚に巡り会えるかはわかりませんが。

 

今日のあとがき

書評って、本文の中に自分の気持ちや考え入れられちゃうんで、あんまりあとがきで書くことないなあ、と、今、あとがき書きながら思ってます。

結婚で思い出すと言えば、昔、とある方の結婚式に行ったときに、エンディングテーマのような形でチャゲアスのSAY YESが流れたんですが、結婚式があったのがちょうどASKAの1回目の逮捕の少し後だったので、結婚式自体は良かったんですが、ちょっと微妙な空気が流れたのを今でも覚えています。

 

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。