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マイナンバー

【集めるのは】平成29年1月より協会けんぽのマイナンバー取り扱い開始が決定【年金機構の仕事】

2017/02/02

たまには実務的な話を。

去年はえらく騒がれた割に、最近まではほぼ幽霊のような存在だったマイナンバーですが、年末調整シーズンに入って実務的にはその存在感を増してきています。

で、そのマイナンバーですが、来年の1月より、協会けんぽがマイナンバーの取り扱いを開始すると発表がありました。

協会けんぽにおけるマイナンバーの取扱いについて

雇用保険や税金についてはすでに今年の1月より取り扱いが開始されていて、社会保険については来年1月からの開始が去年の段階で発表されていましたが、年金機構の不祥事で取り扱いが延期されていたこともあり、見通しがやや不透明になっていました。

しかし、その年金機構のマイナンバーの利用が了承されることが先月閣議決定されていて、早ければ来年の1月よりマイナンバーの利用が開始されます。

政府、年金機構のマイナンバー利用了承

 

社会保険の手続の多くは年金機構が担当

人事・労務の手続きに関わっていられる方ならご存知かと思いますが、社会保険の手続のほとんどは年金機構が担当しています。厳密には、年金と健康保険共通の手続きは、年金機構が担当しています。

「社会保険加入の手続き」というと、一般には「厚生年金に加入して、保険証を作ってもらうための手続き」という認識かと思いますが、届け出はどちらも一括で年金機構に対して行います。

この届け出を受けて年金機構は厚生年金の加入手続きを行い、協会けんぽに対しては届け出のデータ等を送り、それを元に協会けんぽは保険証を作成するわけです。

このように、健康保険に関連することでも年金機構が手続きの窓口となっている申請というのは思いのほか多く、逆に協会けんぽに直接申請するような手続きは意外と少ないのです。

そんなわけなので、協会けんぽの方針は発表されたものの、社会保険全体の手続きに関するマイナンバーの取り扱いに関しては、今後の年金機構(厚生労働省)の発表を待つ必要があります。

その点だけご注意ください。

 

協会けんぽのマイナンバー取り扱い

前置きが長くなりましたが、協会けんぽのマイナンバーの取り扱いについて見ていきましょう。

① マイナンバーの利用開始時期

来年の1月、つまり、平成29年1月より各種申請書に記載できるようになり、それから半年後となる7月からは他の行政機関との連携も開始予定。

ただ、他の行政機関との連携については、本当は来年1月からの予定だったのが延期されているのでどうなることやら、といった印象。

 

② マイナンバーの提出の必要性について

来年の1月以降は、協会けんぽへの申請書等にマイナンバーを記載することになりますが、申請書の提出以外で、協会けんぽに対してマイナンバーの提出は必要はないとのこと。

これは雇用保険の話ですが、当初、雇用保険は、事業所に対して、雇用保険の被保険者全員のマイナンバーを提出させる手続きを行わせて、マイナンバーを集めようとしていました。

諸々あって、そうした手続きの予定は現在ありませんが、協会けんぽもそうしたことはしないわけです。

ただ、被保険者等のマイナンバー自体は把握しておかないと、結局、手続きに使えないので、マイナンバー収集については年金機構または住基ネットから行うとのこと。

前置きでも述べたように、社会保険全体の手続きの窓口は年金機構なので当然といえば当然の話ですね。

集めるのは年金機構の仕事、でも、協会けんぽも利用はさせてもらう、みたいに見えなくもありませんが。

 

③ マイナンバーを利用するタイミング

来年の1月以降は協会けんぽに提出する書類にはマイナンバーを記載する必要がある、というのはこれまで説明したとおり。

では、マイナンバーを記載するとなにかいいことあるのか、というと、例えば、高額療養費の申請の際に添付する非課税証明書等の証明書のような添付書類を省略することができます。

今のところ、添付書類の省略が予定されているのは以下の手続きです。

≪申請書にマイナンバーをご記入いただくことにより、添付書類の省略が可能となる予定の申請≫
○高額療養費の申請
○高額介護合算療養費の申請
○基準収入額適用申請
○食事及び生活療養標準負担額の減額申請
○限度額適用・標準負担額減額認定証の申請

参照:協会けんぽのマイナンバー取扱いのお知らせ

上記の手続き以外ではマイナンバーの記入は必要ない、ということではないので勘違いなきように。

添付書類は省略されないけれど、マイナンバーの記入は必要、という手続きもあるはずです。

 

④ 任意継続の被扶養者

来年の1月以降、任意継続被保険者が被扶養者の届出をする際は、被扶養者のマイナンバーを届け出る必要があるそうです。

通常の扶養の手続きは年金機構を通して行われますが、任意継続被保険者の扶養の手続きは協会けんぽが行うため、被扶養者から提出してもらわないと、マイナンバーがわからないためでしょう。

一方、任意継続の届出をする際の、被保険者本人のマイナンバーの提出は「保険証の記号番号」を記入すれば不要となります。

記号番号がわかれば、任意継続になる前の情報からわかるからでしょう。

 

以上です。

くどいようですが、協会けんぽがマイナンバーを取り扱うのは来年1月、平成29年1月1日からです。

協会けんぽもお願いしてますが、それまでは、マイナンバーを預かること自体できないので、それまでは来年1月以降のタイプの様式を使用したり、マイナンバーが記載された住民票の提出等はしないようにしましょう。

 

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。