「国家」という最低のサービス業
特定秘密保護法が成立しましたね。
巷では「治安維持法」の再来だなんだと言われていますが、池田信夫氏のコラムにもある通り、この法律の本質は「スパイ防止法」であることは明らか。わたしのような一般ピープルには関係のない話です。
明らかに法律の条文を読んでない人たちのアタマの悪い反対論はとりあえず置いておいて、それにしても、法律の本質が「スパイの防止」にあるにも関わらず、どうしてこんな勘違いしやすいような名前をつけちゃったんでしょうかね。
これが一般企業の商品名だったら、その商品を買った消費者から「思ってたのと違う!」なんて苦情がじゃんじゃか。なんだったら消費者庁辺りから「不当表示だ」といって怒られかねません。
ていうか、今の時代、商品のネーミングはわかりやすさとインパクトがなければダメなわけで、こんな「特定秘密保護法」なんてガチガチのお固い名前で、しかも中身がよくわからない商品なんて、本屋でPOP職人渾身のレビューと一緒に平積みされててもスルーされるレベルでしょ。
それをね、安部首相が会見でどんなに法律について説明しても、この「特定秘密保護法」というなんとなく薄気味悪い名前のイメージを払しょくするのは簡単ではない。ウニのことを知らない、もちろん食べたことのない人に「バフンウニ美味しいよ。食べてみなよ」と言ってるようなもんです。馬糞なんか食いたくねえって話です。
国が国民に対して、行うことというのはつまるところサービス業です。
ですが、国にそのサービス内容をわかりやすく伝える気もないわけです。それはネーミングにかぎらず役所のサービスを説明しているパンフレットなんかも、大抵は相当なレベルでわかりづらい。そもそも、そうしたサービスを申し込むための書類の書き方が何よりわかりづらい。他にもっとわかりやすくやってくれるライバル社があるなら、そっちに行ってしまいたいくらいです。ですが、国のサービスというのはそういうわけにもいきません。
国のサービスが独占サービスである以上、彼らのサービスが最低レベルの低空飛行を今後も続けることは明らか。まあ、だからこそ、我々のような社労士をはじめとする士業にお仕事があるんだから複雑です。