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グーグル先生は世論の総意なのか?

2016年8月29日

昨日は社労士試験本番だったようで、その関連で検索エンジン越しにいらっしゃる方の数が昨日今日とかなりの数になっております。

うまくいった人も、そうでなかった人も取り敢えずお疲れ様でした。

ある程度点は取れたけどボーダーを超えられなかった人からすると、結果発表までの約2ヶ月は地獄のような日々なんですよね…。

人の2ヶ月を理不尽に拘束する救済って制度はやっぱり最低だと思います。

 

東京五輪ととある炎上事件

で、すいませんが今日はあまり時間もなく、そういう日に限ってストックもないので今日はこたつブログで、ちゃっちゃっと書きます。

知ってる人は知ってると思いますが、リオ五輪後にこんなことがありました。

東京五輪PV冒頭の女子高生の起用を「制服JKを性的アイコンにしてアピールしている」と発言し炎上

是非については、各々で判断してください。わたしは正直興味が無いです。

あんまり深くつついて、わたしは制服よりも○○の方が好き、とか口が滑っても嫌だし(笑)。

 

グーグル先生は世論?

で、今回、この件を取り上げようと思った理由は、炎上主の発言を擁護するこんなツイートがわたしのTLに回ってきたから。


ブログに本腰を入れ始めてからもうすぐ1年が経ち、その間、かなりの時間、Googleの検索エンジンと付き合ってきましたが、このツイートは検索エンジンが何か全然わかってないですね。

上記のツイートはまるでGoogleの検索エンジンが世論のすべてを表すかのように検索結果を引用していますが、Googleの検索エンジンというのは本来そういったものではありません。

あくまで、グーグル検索はあくまで検索した人にとって「良質なコンテンツ」を表示するだけです。

良質なサイトを作るためのアドバイス

つまり「制服 JK」で検索してアダルトサイトがたくさん出てくるのは、『「制服 JK」で検索する人』にとっては、そうしたアダルトサイトこそが良質なコンテンツだと、Googleの検索エンジンが判断しているにすぎないわけです。

 

「制服 JK」で検索するのはそういう性癖の人だけ

では『「制服 JK」で検索する人』ってどんな人か、といえば、それはもう答えは簡単で「そうした性的嗜好がある人だけ」です。そういった人たち向けにカスタマイズされてるからそういう表示がされてるだけ。

こう聞くと、いやいや、と。

例えば、制服の可愛い高校に進学したい、と思ってる女子中学生が検索するかもしれないでしょ、と言う人もいるかもしれませんが、そういう子が「制服 JK」なんて検索しますかって話。

普通「高校 制服」とかって検索するはずです。当たり前ですが「高校 制服」と検索してもアダルトサイトはでてきません。

ちなみに「JK」単独や「女子高生」単独、「制服」単独で検索しても、同様に検索結果の1ページにアダルトサイトは出てきません。

「制服 女子高生」でやると結構出てきますが、「制服 女子校」と「生」の字をなくすだけで、アダルトサイトはなくなります。

 

いずれにせよ、「制服姿の女子高生が好きな人にとって最適化されている検索結果」を持ってきて、それを日本全体の「性的アイコン」である、と証明することは無理がある。

「メゾンドペンギン(※)」で検索した結果を持ってきて、1ページ目に「メゾンドペンギン」の話題がずらっと並ぶのを見て、「メゾンドペンギンは日本を代表するマンガ」です、というのはさすがに無理があるでしょう?

(※ メゾンドペンギン:昔ジャンプで連載してたマンガ。1年くらいで終わった。別にこの作品に恨みはなく、単に思いついたのがこれだっただけ)

 

JKのそもそもの発祥

そもそもを言うと、もともとJKという言葉は、1999年に成立した児童ポルノ法により、アダルトの世界で「女子高生」という言葉が使えなくなったことに端を発し、いつの頃からか女子高生もののAVなどを「JK」と略すようになったのが最初のはず。

(わたしがパチンコ屋でアルバイトしてた2005年に同僚とその話をしたことを覚えているので、少なくともその前にはあったはず)

もともとアダルトな世界で成立した言葉なので、アダルトサイトが引っかかってくるのは当然なわけです。

 

グーグル先生の言うとおり?

だいたいからして、上のようなツイートの

  • 「制服 JK」で検索したら【アダルトサイトがいっぱい】→「制服 JK」は【性的アイコン】だ

みたいな公式が成り立つと、

  • 「日本は神の国」で検索したら「日本は神の国であるというサイトがいっぱい」→【日本は神の国】だ

みたいなことも成り立ってしまいます。

なんでこんな単語が浮かんできたのかはわたしにも謎ですが(笑)、実際「日本は神の国」と検索するとそれを肯定するような内容のサイトがいっぱい出てくるので驚きました。

神の国は置いておいても、グーグル検索の1ページ目に出てくる内容が世論だったり、世間一般の考えと常に一致するのであれば、原発も安保も社会保障も全部グーグル先生に聞けばいいんじゃないですかね? って話になるわけですよ。

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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