時間外労働

社労士は過労死の怖さを一番よく知っている

2013年8月19日

社労士というのは会社の味方、というイメージのせいか、社労士というのはいわゆる「ブラック企業」の味方でもある、みたいに言われることがあります。

でもね、そんなわけ、・・・ないじゃないですか。

大前提としてわかっておかないといけないことは、企業が超長時間労働を労働者に強いるというのは非常にリスクが高いということ。

それは残業代が高騰するから、という意味ではありません。そもそもそういった残業代を踏み倒すのがブラック企業なわけですから。

本当に怖いのは長時間労働によって労働者が過労死したり精神障害を発症した場合。

なぜなら長時間労働によって労働者が過労死したり精神障害を発症した場合、会社は労働者側に対して高額の損害賠償責任を負うことになるからです。

過労死による損害賠償額は大抵は数千万円単位です。小さな会社なら簡単に潰れてしまう額ですよね。

また、長時間労働による精神障害に関しても、平成23年の厚労省からの通達により労災基準が明確化されたこともあり、より注意が必要な状況にあります。なぜなら労災基準が明確化されたということは訴えやすくなったということにほかならないからです。

実際、今年の2月には京都王将の従業員が過重労働によるうつ病発症を理由に、会社に対して約2300万円の損害賠償を求める裁判を起こしておりその行方が注目されています。

社労士の基本的なビジネスモデルが、中小企業の顧問となって月々の顧問料をもらうものである以上、大前提として顧問先に潰れてもらっては困るわけです。また、顧問先でこうした事件を未然に防げなかったとなれば、その社労士の実力だけでなく、人事・労務の専門家たる社労士という職業自体に疑問符がつくわけです。

会社のブラック化を未然に防ぐことも社労士の当然の仕事なのです。

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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