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出産前にこれだけは知っておきたい社会保険からの給付

2016/04/20

今更ながら、Facebookというのは本当にすごいツールですね。もう7年ぐらい会っていない河合塾COSMO時代の友人に子どもが生まれたことをリアルタイムで知ることができるのですから。シェフチェン(その友人のあだ名。私ぐらいしかそう呼んでませんでしたが)、本当におめでとう。

さて、それと絡めて今回のお話。

子どもが生まれると国や地方自治体などから様々な支援を受けることができます。現在、育休の期間を3年に延長しようという動きもありますが、まずは今ある制度に関してしっかり理解しておくことが大切でしょう。

法律で定められている主な給付は以下のものになります。

・出産育児一時金
出産時に支払われる給付です。額は42万円(もしくは39万円)。現在では健康保険協会や国保から病院へ出産育児一時金を直接支払う「直接支払い制度」が主流で、被保険者が42万円を直接もらうことはなくなってきています。出産する女性が健保や国保の被保険者でない場合でも、親や旦那さんの被扶養者の場合「家族出産育児一時金」として同額もらうことができます。

・出産手当金
産前42日及び産後56日のあいだ、1日につき標準報酬日額の3分の2、というと???な人もいるかもしれませんが、毎月のお給料を日給換算した額の3分の2ぐらいが日数分支払われるぐらいに思っておいてください。出産育児一時金と違い、こちらは出産する女性自身が被保険者(つまり働いている)でなければなりません。また、健保の被保険者の場合は必ずもらえますが、国保の場合は国保によって払ってくれるところとそうでないところがあります。出産時にもらえる給付の中ではかなり複雑で一般の認知も低めです。

・育児休業基本給付金
育児休業を取得した労働者(父母問わず)に出産日から最長で1年間(場合によっては1年6ヶ月)、休業開始時賃金日額×支給日数×50%支払われる給付です。これまた休業開始時賃金日額って何?という話ですが、標準報酬日額と同じように毎月のお給料を日給換算したものぐらいの理解で結構です。育児休業を取得するということは、当然もらうには働いている必要があります。

・児童手当
子どもの年齢と人数によって月に5千円~1万5千が支給されます。


出産時の給付がたくさんあることはいいことですが、出産手当金育児休業基本給付金って何が違うの?、って上の説明だけだと思いません? 額が違ったり、標準報酬日額だ休業開始時賃金日額だ用語も違ったりしていますが、言ってる内容や意味合いとしては結構似ています。母親が専業主婦の場合もらえないという点も共通しています(これに関しては出産手当金のほうは例外もあります)。

どうしてこのようにややこしいことになっているかというと、実はこの2つ、根拠となる法律が違うのです。出産手当金は健康保険法、育児休業基本給付金は雇用保険法の給付です。

そして、出産手当金と育児休業給付金とでは支給の根拠となる法律も違います。

出産手当金が支給される産前42日と産後56日という期間は、労働基準法で母性の保護のために女性の労働が制限されている期間であり、その間の女性の収入を保証するのが出産手当金です。一方の育児休業基本給付金は、育児・介護休業法が保証する育児休業の1年間(場合によっては1年6ヶ月)の生活を保証するために支払われる給付なのです。

ちなみに出産手当金が支払われているあいだ、つまり産後の56日は、育児休業基本給付金が母親に支払われることはありません。逆に出産手当金をもらうことのない父親(子どもを産めませんからね)の方は産後の56日間のあいだでも、育休を取得すれば育児休業基本給付金は支払われます。

うーん、ややこしい。難しいなあ、と思ったらお気軽に御相談くださいね

最後に直近の法改正のお話を。

これまで、育児休業期間中は社会保険料が免除されていましたが、産前産後の期間は保険料を支払わなければなりませんでした。しかし平成26年の4月より産前産後の期間も社会保険料の保険料が免除されることになりました。まあ、どうしてもともとそうなってなかったのかの方が不思議な話なんですけどね。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。