また、プロゲーマーの本を読みました。
東大卒プロゲーマー 論理は結局、情熱にかなわない (PHP新書)
Kindle Unlimitedの読み放題で読んだけど、ちゃんと最後まで読んだので報酬面は大丈夫のはずだ。少なくともブックオフで買うよりは。
ていうか、Kindle Unlimitedかなりヤバイです。特に自分みたいに最新本にこだわらない人間には。
さてさて、本書、タイトルを読んだだけで、みんなこう思うんじゃないですかね。
「東大出身なのに、なんでまたプロゲーマー?」
この記事の目次
同年代が多い今のプロゲーマー
著者のときどという名前は、もちろん、本名ではなくプレーヤーネーム。芸名みたいなものです。
東大卒という異色の経歴をもつときどは、実はわたしと同い年。
というか、今の格闘ゲームのトッププレーヤーはウメハラ、sako以外は、割と1985年近辺に多いです。
先日のEVOで惜しくも準優勝だったふ~ども1985年生まれだし、2015年のEVOの覇者で以前は名古屋を拠点にしていたももちも同じ。
自分がゲーム好きということもあり、プロゲーマーに対して尊敬や応援の気持ちがあるのはもちろんですが、同年代が世界で活躍してる、というのも、わたしがプロゲーマーに注目する理由だったりします。
最近、Twitchでやってる「勝ちたがりTV」とか「TOPANGA TV」とかも見始めましたが、ゲームプレイもさることながら、同年代ゲームトークにもやられまくってます。
同い年の生い立ちに(なぜか)感情移入
とある分野で活躍した人が本を出す、といえばだいたい相場は決まっているもので、その分野の専門書か、もしくは生い立ちから今までの話です。身も蓋もないけど、そういうもの。
で、本書は完全なる後者。
読むとさすが同年代、というか同い年だなあと思うのが、初めてやった格闘ゲームが「ストリートファイターⅡ」で、それが小学校1年生の時だったというところとかよむと、「全く一緒だ」とか思えるわけです。もう、その時点で感情移入が半端じゃない。
中学受験で中高一貫校に入学して、一浪の末に東大に入学するとか、自分の人生とは似ても似つかない道をたどっている筆者の経験談なのに、読んでいる間、なぜか、自分の人生の重ねあわせている図々しいわたしがいたものですよ。
社労士とプロゲーマーの意外な共通点
ウメハラの本を読んだ時もそうですが、プロゲーマーやそれ以外の他分野の人の本を読む、というのは本当に楽しい。
プロゲーマーは勝つか負けるかの試合を常に行っているので、常に自分を成長させていかないと考えている。
プロとはついていても、結局はゲーマー。普段は家で1人で黙々とゲームやってるんでしょ、と思う人もいるかもしれませんが、そういう人では一時的には勝てても、勝ち続けることはできないとときどは言います。
なぜなら、そういう人にはプレーヤー同士の生の「情報」が入ってこないし、仮に勝てても、今ではネットで動画いくらでも見られる時代、対策されて終わりだからです。
日本の格闘ゲームシーンの強みは、プレーヤー同士の情報交換が盛んな点で、より情報を得たいならコミュニケーショ力が必要。結果、いい人「だけ」が強くなれると。
この辺は我々の世界も一緒で、制度の仕組みや法改正の情報なんかは、ネットや社労士会が行う研修などで手に入りますが、実際の役所とのやり取りなんかは実際に経験してみないとわからない。
初めてやる助成金なんかは右も左も分からない上、新しい助成金だと、役所の人だって慣れてないことがある。
そういったときに、すでに経験のある仲間の社労士の情報は非常に心強いわけです。
仲間は大事だなあ、と思いつつ、最近ちょっとその辺りの興隆をサボっているところがあるので、もう少し頑張ります。お盆明けから(笑)。
どこの世界も仲間あってこそ
そういえばそういえば、ちょっと余談ですが、昔読んだ受験勉強の本で「ライバルは仲間以外だ」みたいなことが書いてあって目から鱗が落ちたものです。
どういうことか、というと、例えば、合格率5%とか聞くと、40人のクラスだと2人しか受からない、とか思ってしまいがちです。
でも、実際には、40人全員受かることもできる。なぜなら、代わりに他のクラスや他の学校の生徒を蹴落とせばいいわけだから。
身近なクラスメイトを蹴落とすより、遠くの見ず知らずの人を蹴落とすほうが全然、気楽ですしね。
やはり、どこの世界も仲間あってこそ、なわけです。
もうすぐ、社労士試験ですが、受験生の皆さんには一緒に頑張れる仲間はいますか? わたしはいませんでした(おい!)。
「東大出身なのに、なんでまたプロゲーマー?」
「東大出身なのに、なんでまたプロゲーマー?」
ときどはこれまで何度もこの質問をされてきたそうです。
本書はこの疑問に答える1冊で、本書そのものがその答えとなっている。なので、みなさんも、本書を読んで確かめてください。
記事の冒頭に疑問を投げかけたから、てっきり記事内にその答えがあると思った、そこのあなた。世の中そんなに甘くないのです。ていうか、本をちゃんと読んだほうがいいです。