問題社員・炎上

花見の場所取り炎上は誰があなたの会社を炎上させるかわからない時代になった証拠だ!

花見の季節の割には寒いですね。わたし、基本的にどこに行くにも自転車の古畑任三郎スタイルなので、もう少しだけ暖かくなってくれるとありがたいんですが。

で、そんな花見の季節に、花見でやらかしている企業が横浜の方にございました。

花見で横浜の公園半分以上を5日間「場所取り」 ネットで非難殺到して「謝罪」「撤退」した大企業

公共の場である公園を花見目的で広範囲に占拠したうえ「(会社の)使用時間以外はご自由にお使いください」と、自由に使えも何も何勝手に占拠してんだ、って話なのに、なんとも上から目線の看板を出していたことがネットで話題になり、軽く炎上してます。

個人的に笑ったのが、問題が発覚したあと、その会社は当然のことながらブルーシートを撤去したのですが、なぜかその後、同じ場所の同じ時間を別のイベント会社が抑えていること。

掃部山公園の花見をめぐる攻防、日揮が撤退した場所取りにイベント会社が急きょ参戦

誰がそのイベント会社に頼んで場所取りさせたのか、明らかですよね?

 

追記:Twitter情報によるとどうもイベント会社に場所取りさせたのは、横取り目的の別会社だったらしい

 

花見の場所取りの合法性

おそらく弁護士ドットコムを調べれば、花見の場所取りについての合法性について書かれた記事があるんではなかろうか、と思って検索してみたらやっぱりあった。

花見の「場所取り」は合法? 「不法占拠」ではないのか?

記事によると、

「公園が公共の場である以上、これを所有・管理する自治体等(公園管理者)の許可を得ないで占有することは、当然に不法占有となります」

ただし、許可と言っても、それは明示的なものに限らず、黙示的なものも含むそう。管理者が専有することについて文句言ってないなら許されないこともないわけです。

ただ、J-castの記事を読むと、公園を管理する横浜市西土木事務所は

日揮から広範囲の場所取りに関する事前の相談は「特になかった」が、このところ、日揮の場所取りを巡回中にたびたび注意していたと明かす。そのうえで、花見の場所取りは通例だと申請不要だが、公園の「半分以上」を「占拠」するのは「非常識」だと話した。

と言っているらしい。こりゃ駄目だ。つーか、ここまでブログ記事内で社名を隠してたけど、引用部分に思いっきり会社名載ってるな(笑)。

 

誰もが炎上の火種を探している

で、花見もしなければ花見で飲むお酒にも興味がなく、会社関連だけど労務にはあまり関わりのなさそうな今回の件を、なぜ、わたしが取り上げているかというと、こうした炎上って、FacebookやTwitterなどのSNSが発展する前にはほとんどなかったことだからです。

地元の人間ではないのでわかりませんが、この会社が今年になっていきなり花見の場所取りをここまで広範囲にやるようになったのかは知りません。でも、おそらく、前から少なからずこういうことはやっていたのではないでしょうか。

でも、昔なら、地元の人が文句言うだけで済んでいたのが、今では、全国レベル(あくまでネット上の、だけど)の問題になりうるわけ。それもこれも、今は写メに撮って、それを簡単にFacebookやTwitterに上げられてしまうから。

で、上げる側も、はっきり言って注目されたいし、ムカつくことがあったらそれをSNSに上げて発散したいと思っているので、常にネタは探している状態

そうした中で、上記のような会社の行為というのは飛んで火に入る夏の虫なわけです。

 

誰があなたの会社を見ているかわからない時代

まとめると、今までは会社がちょっとぐらい横暴にやっていたり、常識に反したことをしていても、誰からも文句を言われなかったり、言われても地元の人からくらいだったのが、今では、いきなり全国(何度も言うが、大抵はネット上での全国)から非難が押し寄せるようになったわけです。

言い換えれば、誰があなたの会社を見ているかもわからなければ、しかも、誰が炎上させるかわからない時代になったということ。

そうしたことを避けるためには、やはり会社自体がきちんとした常識や理念を持つと同時に、それに基づいた社員教育を行っていかないといけないわけです(SNS教育も大事だけど、それ以上に常識的な部分も大事)。

でないと、会社の常識、世間の非常識ではありませんが、ある日突然、炎上に巻き込まれる可能性があるわけです(ようやく、労務の話につながった)。

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花見はしないけど、桜の季節は自転車をこぐのも楽しいです(ママチャリだけど)

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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