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「概念」を持った人工知能が社労士業務を行う日

ええー、金曜日の記事で「制約と誓約」だなんだ言いながら、昨日、一昨日と、あっさり更新を休んでしまい申し訳ありませんでした。

おそらく、成人してから初めてだと思いますが熱が39度を超え、わたしがアメリカ人だったら拳銃でこめかみをぶち抜いていてもおかしくないような激しい頭痛にもやられ、さすがに、記事を上げられるような状況ではありませんでした。

インフルエンザかなあ、と私にしては珍しく病院にも行ったのですが、あいにく反応は陰性。だとしたら、今自分がかかってる病気は何なんだと逆に不安になる今日この頃です(反応が出なかっただけで、たぶん、インフルエンザでしょうけど)。

 

激安(だった)人工知能本

最近(と言っても体調を崩す前ね)、こちらの本を読みました。
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
昨年の今頃に出た本ですが、年末にKindleで99円で売っていて思わず買ってしまいました。ていうか、去年の新刊を99円で売るって、ブックオフも真っ青!

囲碁のAIが初めてプロ棋士に勝ったり、ソフトバンクのロボット「ペッパー」が話題になるなど、現在、人工知能はブームと言っていい盛り上がりを見せていますが、この本を読むと、そんなのまだまだ序の口なんだということが分かります。

 

人間の持つ「概念」

本書によると、昨今の人工知能の発展において、最も大きな役割を果たしているのが、ディープラーニングという画期的な機械学習の方法で、これにより、人工知能が「概念」を持つようになったことが大きいそうです。

ちなみに、概念とは以下のような意味。

がい ねん [1] 【概念】
①ある事物の概括的で大まかな意味内容。
②〘哲〙 〔英 concept; ドイツ Begriff〕 事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象,またその言語表現(名辞)の意味内容。
㋐形式論理学では,個々の事物の抽象によって把握される一般的性質を指し,内包(意味内容)と外延(事物の集合)から構成される。
㋑経験論・心理学では,経験されたさまざまな観念内容を抽象化して概括する表象。
㋒合理論・観念論では,人間の経験から独立した概念(先天的概念・イデアなど)の存在を認め,これによって初めて個別的経験も成り立つとする。 〔西周(にしあまね)「致知啓蒙」(1874年)にドイツ語 Begriff の訳語として載る〕 → 観念(補説欄)

三省堂 大辞林

例えば、人間は、犬や猫を見て、すぐに「あっ、犬だ」「あっ、猫だ」と判断できます。これは、わたしたちが犬の概念や猫の概念を持っているからです。

ちなみに、概念をきちんと持っている、というのは、犬や猫がどういうものか知っているとか、説明できる、というのはちょっと違います。犬と猫の違いを言語でうまく説明できない幼児でも、犬と猫を判別できますからね。

あくまで、概念として、言葉でないところ、言語化できない、しきれない部分でわかっている。

 

「概念」を獲得した人工知能

一方、人工知能はどうやって犬と猫を判別していたかというと、今までは言語や知識だったわけです。

犬の特徴はこう、猫の特徴はこう、といった具合に知識を記述していったわけですが、犬と猫の違いだけならともかく、世の中のありとあらゆるものまで記述しようとなると、当然、その量は膨大となります。

しかも、こうした方法だと記述が十分でない場合、人工知能は対応できない。つまり、例外に弱かったわけです。

しかし、ディープラーニングという方法では、人工知能自らが犬や猫といった概念を獲得できます(ディープラーニングについては説明しきれないので、本書かWikipedia見て!)。

知識や言語で犬や猫を認識するのと、概念で認識することの何が違うかと言えば、知識や言語に比べて概念の方が圧倒的に情報量が多いこと。結果、人工知能は例外にも強く、強固な認識力・判別能力を持つことができるわけです。

 

「概念」を持った人工知能の行きつく先

こうした、概念を用いた判別は、犬と猫のような視覚的なものに限らず、聴覚や触覚、嗅覚といった人間の五感に当たるものにも応用は可能です。

また、そもそも言語というものも非常に概念的なものです。例えば、ネットには古くから「機械翻訳」というサービスがありますが、英語の日本語訳をするとたいていは未だに不自然な日本語になります。わたしたち人間は、いわゆる「文脈」により、その文章にあった単語の正しい意味を把握できますが、機械翻訳を行うプログラムにはそれができないからです。

こうした文脈を理解するには、言語を概念的に理解している必要があるわけですが、ディープラーニングによって近い将来、人工知能が言語を概念レベルで理解できるようになれば、Siriやペッパーをはるかに超える人間と言語によるコミュニケーションができる人工知能が誕生します。

(ただし、それは必ずしも人間のような人工知能が誕生を意味するわけではないと、本書では指摘されています。)

 

社労士業務はいつか人工知能が行う(確信)

最近、盛んに言われている、10年から20年後にはホワイトカラーの仕事は人工知能に置き換えられる、という話、実はわたし、この本を読むまで半信半疑でしたが、ディープラーニングによる「概念」を持つ人工知能の存在を理解すると、それは必然なのだと確信しました。

そして、翻って、自分の職業、社労士のことを考えると、マイナンバーにより手続き業務がなくなると言われている昨今ですが、その後は人工知能により3号業務や就業規則作成業務もなくなるだろうとも思いましたね。

3号業務については、人工知能と人間のあいだのインターフェイスが完全に言語でコミュニケーションできれば、相談する相手は生身の社労士である必要はなくなるし、就業規則作成についても、法律や判例のビッグデータから、会社の概要などを教えるだけですぐに、その会社に最適の就業規則の作成してくれるでしょう。

それはある人たちにとっては非常に恐ろしい世界なのかもわかりませんが、わたしは本書を読んで以降、待ち遠しくてドキドキが止まりません。

(この記事は、人工知能の素人が病床で知ったかぶりに書いた記事ですので、何かおかしい点等ありましたらTwitterでお知らせください)

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。