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名古屋城を木造復元するだけで入場者倍増ってどんだけお花畑なんだ河村市長

2016/01/16

お正月の初笑い的なニュースでこんなのがありました。

名古屋城、木造復元に賛否=「本物」天守閣に400億円―市長構想、経済効果疑問も

現存の名古屋城は、戦争で焼失したものを再建したもの。なので、鉄筋コンクリートでできていて、内部は意外に近代的。

なのですが、現在の名古屋城は再建から年月が過ぎ老朽化していて、そろそろ耐震工事するなり、建て直すなりしないといけない時期に来ているそうなのです。

 

400億円あれば何が作れるか

せっかく建て直すのなら本物と同じように木造で建て直した方がいいだろう、というのが名古屋市の河村たかし市長の考えのようなのですが、木造で建て直すとすると、その建設費が400億円

この400億円というのは中日ドラゴンズの本拠地であるナゴヤドームの建設費と同じくらいの額。ちなみにもう100億足すとスカイツリーも建てられる。

しかし、耐震補強するだけならその10分の1以下の29億円で済むので、その分市民の負担も少なくなる。

で、お金の問題もさることながら、河村市長の発言でお笑い草になっているのが「木造復元すれば入場者数は2倍となり、100億円の経済効果がある」というもの。

市長の発言からは、なぜ、木造復元すると入場者数が2倍になるのか、なぜ経済効果が100億円もあるのかまったくわけがわからないので、今回は日本のお城の入場者数についていろいろ調べてみました。

 

全国のお城の入場者数と口コミランキング

現在名古屋城には年間で165万(2015年)もの人が入場するとのこと。

これ、実は、全国的に見てもトップクラスの入場者数。こちらのサイトに載っているのは2012年のデータですが、2015年よりも入場者数が少ないにもかかわらず、全国第4位の入場者数を誇っています。

1位 首里城  175.3万人
2位 熊本城  157.9万人
3位 大坂城  151.2万人
4位 名古屋城 147.2万人
5位 二条城  146.3万人
6位 松本城  86.7万人
7位 彦根城  73.9万人
8位 姫路城  71.0万人
9位 若松城  59.3万人
10位 小田原城 45.9万人

(2012年度の城郭入場者数ランキング)

入場者数が倍になると約300万人が名古屋城に訪れることになるので、当然入場者数ではぶっちぎり日本一のお城になります。

もちろん、2012年当時と比べると外国人観光客も増加していますし、世界遺産である姫路城は当時、平成の大改修中で、それが終わった現在は年間で200万人を超えるほど入場者数が増加しているそうですので、このデータは参考程度に。

で、実はもう一つ見てもらいたいものがあって、それがトリップアドバイザーというサイトの「行ってよかった!日本の城 ランキング 2015」

1位 熊本城
2位 松本城
3位 姫路城
4位 松山城
5位 備中松山城
6位 犬山城
7位 二条城
8位 高知城
9位 彦根城
10位 松江城

「行ってよかった!日本の城 ランキング 2015」

見ての通り、名古屋城はもちろんのこと、入場者数ランキングで1位だった首里城や大阪城の名前はありません。ちなみにこの3城は2014年のランキングのトップ10にも入っていません。

 

人気のお城は木造だから人気なのか?

で、確かに、口コミランキングの上位のお城というのは基本的に木造なんです。

でも、どれも、木造は木造でも「現存天守」といって、江戸時代から、戦火を免れ、歴史的建造物としての側面も大きくて、どれも国宝だったり世界遺産だったりしてブランド力もあるわけ。

ちなみに、戦火で燃えたりしたものの中には鉄筋コンクリートではなく、木造で天守閣を復元したお城(木造復元天守)が5つほどあるそうなのですが、どの城も上記のどちらのランキングにも入ってきてはいません。

だから、名古屋城を木造で復元をしても無意味、とは木造で復元された5城と名古屋城の知名度に大きな差があるので一概には言えませんが、木造が集客と顧客満足度獲得のための唯一無二の条件かといえば、上記の入場者数でも口コミランキングでも1位で、年間の最多入場者数の日本記録を持っている(222万人(平成20年度))熊本城は鉄筋コンクリート製な時点で、そうは断言できないでしょう。

そもそも、現存天守にしろ復元天守にしろ、木造であることと入場者数がリンクしてないのは入場者数ランキングを見るだけでわかる。

 

話題になるのは最初だけ

もちろん、名古屋城は全国的に有名なお城なので、木造で復元すれば大きな話題になるでしょうから、ある程度の入場者数の増加は見込めるはずです。

しかし、鳴り物入りでオープンしたスカイツリーやあべのハルカスの入場者数が、早くも減少傾向にあることからもわかるとおり、どんなに話題になっても一時的な勢いで終わっては意味がありません。

木造復元した最初の年だけ300万人を超えても、翌年半減してたら経済効果もへったくれもないが、その辺、河村市長は、どう考えているのだろうか。

ていうか、普通の人は木造か鉄筋かで、お城を見に行くかどうかなんて決めないって。だいたい、300万人って東京タワーの年間入場者数(約250万人)より多いってわかってるのかな?

 

あおなみ線で名古屋城へ

それならば、木造復元に400億円もかけるよりは、そのお金であおなみ線を名城公園まで延長した方がいいのでは、というのがわたしの提案、というか思いつき。本当は、ブランディングとかプロモーションとかもっと抜本的にやらないといけないことが他にもいろいろあると思うけど、「400億円の使い道」に絞るならこれ。

リニア開設などもあり、現在名古屋駅周辺の再開発が著しいわけですが、そんな名古屋の陸の玄関から電車一本で名古屋城に行けないのは結構な機会損失だと思うのですよ。いくら名駅から名古屋城まで近いといっても、歩いていける距離ではないし、電車だと乗り換え必須。

それなら、赤字路線のあおなみ線を名城公園まで延長した方が、名古屋港水族館との相乗効果もちょっとはありそうで良いと思うんですが、どうでしょうか。いや、400億円なんて使わなくていいお金だから、作らなくていいんだけど。

(あおなみ線を選んだ理由は、ちょうどいい鉄道が他になかっただけです)

名古屋城

名古屋生まれ名古屋育ちのくせして、実は中に入ったことがない

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。