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社会保険

会社役員だからできる社会保険料削減方法の話

2016/01/17

この記事の話と関連して、今回は会社役員の社会保険料の話。

 

標準報酬月額の「報酬」とは

まず。早速、昨日のおさらいですが、社会保険料の算定に標準報酬月額を用います。

では、標準報酬月額の算定となるものといえば、それは報酬です。

ならば、報酬は、というと「賃金、給料、棒給、手当、賞与、その他いかなる名称であるかを問わず、労動者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう(健康保険法第3条の5)」となります。

上の条文に「労動者」とあり、役員はそもそも労動者ではないのでは、と思う方もいるかもしれませんが、この場合の労動者には会社の役員も含まれます。また、それと同時に役員報酬もまた「報酬」に含まれます。

役員の社会保険料を考える上で、この条文で重要なのはこの「労動者」の部分ではなく「労働の対償として受けるすべてのもの」の方です。

どういうことかというと、労働の対価として支払われるものについては社会保険料がかかる、ならば、そうでないものはどうかといえば、社会保険料はかからないということになるからです。
報酬となるもの

  • 基本給
  • 家族手当
  • 住宅手当
  • 残業手当
  • 通勤手当
  • 年4回以上支給される賞与
  • 休職手当 .etc

報酬とならないもの

  • 出張旅費
  • 解雇予告手当
  • 退職手当
  • 慶弔見舞金
  • 臨時に支払われるもの(年3回以下の支給となる賞与は保険料の対象) .etc

 

役員ならではの「報酬とならないもの」

上の「報酬とならないもの」の他に、役員には役員ならではの「報酬とならないもの」があります。

それが家賃収入であり、借入金の返済・貸付金です。

中小企業の多くはいわゆる同族経営のところが多く、結果、法人とはいえど、実質的には個人と会社が一体となっているところが多くあります。そのため、社長所有の建物を会社に貸していたり、法人に社長からの借り入れがある場合も少なくありません。

社長所有の建物を会社に貸している場合、税務上適正な家賃を取っているはずですが、その家賃収入は先ほど述べたとおり、社会保険料がかかりません。

そのため、適正な範囲で家賃収入を調整であるのならば、役員報酬を減額し、家賃を増やせば、不動産所得である家賃収入には社会保険料がかからずその分節約できます。

同様に借入金の場合も、会社が借入金の返済を増やし、その分役員報酬を減額すれば社会保険料を節約することができます。

 

このように、役員には役員ならではの社会保険料の節約方法があるのは事実ですが、一方で、役員報酬を変更する場合、税制が絡むし、議事録を作成したりしないといけないのでその辺りの兼ね合いもきちんと考えておかなければなりません。また、ワンマンの代表取締役はともかく、平の役員に上記のような手を使うことは常識にいって難しいでしょう。

加えて、稼いでる会社の役員さんって、標準報酬月額の上限を超える額をもらっていることも珍しくないんで、あまり大きなところに対してこういう営業するのは意味ないと思いますが(笑)。

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名古屋の社労士事務所、川嶋事務所の代表で、このブログの筆者。 新しいこと、もの、特にIT関連が大好きで、社労士としては会社・労働者のITトラブル対策・就業規則作成が得意分野。 2016年4月から9月まで中日新聞で「働く人を守る労働保険」を連載、開業社労士専門誌「SR」に寄稿するなど、メディアでの執筆活動も。