解雇

Q4 給与1か月分を支払えば労働者を自由に解雇できると聞きました

2015年10月15日

A4 それは間違いです。解雇予告手当を支払ったからといって労働者を自由に解雇できるわけではありません

解雇予告

質問の「給与1か月分」とは解雇予告手当のことでしょう。

解雇予告とは、解雇の30日前までにその旨を労働者に予告するか、その予告に代えて30日分以上の平均賃金を「解雇予告手当」として労働者に支払うことをいいます。

この「解雇予告」と「解雇予告手当」併用が可能で、例えば解雇予告を15日前に行うと同時に解雇予告手当を15日分支払う、という形でも問題ありません。

質問の内容は、この解雇予告を解雇予告手当30日分で行うことを指していると考えられます。

 

解雇予告はあくまで手続きであり、解雇の正当性とは別

では、解雇予告手当を支払えば、労働者を自由に解雇できるのでしょうか。

解雇予告を定めている労働基準法とは別の法律である労働契約法では次のようにも定めています。

労働契約法16条
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」

解雇予告というのはあくまで、労働者を解雇する際に必要な手続きでしかありません。

そのため、「解雇予告」=「解雇を行うことの客観的な理由」という図式は成り立ちません

よって、会社は解雇予告を支払ったからといって労働者を自由に解雇できるわけではなく、それとは別に「社会通念上相当であると認められる客観的な理由」が解雇には必要となるのです。

 

解雇についてのQ&A

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所(名古屋)の代表。 人事労務と無関係に暮らしてたはずが、社労士だった叔父の病気を機に猛勉強。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」など専門誌への寄稿、中日新聞での短期連載など、メディアでの執筆実績も多数

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