労務管理全般

選択的週休3日制が3分でわかる記事

今日は、今年の骨太方針に記載されにわかに注目が集まっている「選択的週休3日制」について。

選択的週休3日制とは

選択的週休3日制とは、「従業員が希望する場合に」1週間当たりの休みを3日とする制度のことをいいます。

よって、会社の意向で特定の従業員の所定休日を3日としたり、会社全体として所定休日を2日から3日に増やしたりするような場合は、この選択的週休3日制には当てはまりません。

なぜ、政府がこの選択的週休3日制の推進を考えているかというと「「育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられる」としているからです。

 

選択的週休3日制は義務?

現段階では政府はあくまで「制度導入の促進をする」としているだけで、選択的週休3日制導入は義務ではありません。

また、今後、法制化の動きがあったとしても、全ての企業に義務化するには無理のある制度なので、あるとすれば勤務間インターバルのように努力義務化まででは、と考えられます。

 

選択的週休3日制と賃金と労働時間

選択的週休3日制を導入すると、その制度を週休3日を選択した労働者の1週当たりの労働時間は減少します。

そして、日本の法律では原則、労働時間と賃金はリンクしているため、この点をどうするかが制度導入のポイントとなります。

選択的週休3日制を導入する場合、賃金、労働時間の観点から以下のような形が考えられます。

 

① 賃金減額・労働時間減少型
② 賃金維持・労働時間減少型
③ 賃金・労働時間維持型

 

① 賃金減額・労働時間減少型

賃金減額・労働時間減少型については、休日が増える分、労働時間が減るので賃金も減らすという、ある意味一番わかりやすい形となっています。

ただ、賃金が減るということは単純に所得が減るということだけでなく、将来もらえる年金額や退職後の雇用保険の基本手当等にも影響が出るということなので、そうした点から、週休3日を選択することを躊躇する従業員が出てくることが考えられます。

 

② 賃金維持・労働時間減少型

賃金維持・労働時間減少型は、①の賃金減額・労働時間減少型とは、逆に休日を増やし、労働時間が減少したとしても、賃金を減らさないとするものです。

週休3日を選択すると従業員側からすると嬉しい制度設計ですが、業務効率を改善し、制度導入前と同等の生産性を維持できないと、週休3日を選択した従業員の1日当たりの労働時間が長くなったり、週休3日を選択しなかった従業員の負担が増えたりするなどの問題が発生するおそれがあります。

 

③ 賃金・労働時間維持型

賃金・労働時間維持型は、変形労働時間制等を利用して、休日を増やす代わりに、それ以外の労働日の労働時間を延長するという方法です。

この場合、週休3日を選択した従業員の労働時間は選択前と変わることはなく、生産性も同様に変わらないように思えます。しかし、実際には1日の労働時間が増えればその分、集中力が持続できず業務上のミスや労災発生のリスクが高まると考えられます。

加えて、1日の労働時間が増加すれば、従業員のプライベートな時間や睡眠時間が削られるため、それが原因で従業員が健康を害する可能性も否定できません。

 

まとめ

今回は「3分」でわかることを意識して、かなり簡略化した解説としました。

より選択的週休3日制を知りたい方は、わたしが記事を寄稿している今月のビジネスガイドを読んでいただければと思います。

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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