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Facebookでのスパム行為は公的個人認証サービスの前では社会的自殺行為

2015年11月8日

わたしもメンバーとして参加しているアゴラという言論サイトの以下の記事に、

イケてる人材をスカウトする地方はメディア力が高い

Facebook

こんなコメントが。

ちなみに、名前を隠してないのはあえてですよ、奥さん。一応、肖像権とか著作権のこととか考えて写真にぼかしは入れましたが、女性の写真を画像検索してでてきたのはなんと中国のサイト肖像権犯してるのはどっちだって話。関係ないけど、ネット上で使用されるスパムアカウントの美人画像って日本人メイクの中国・台湾・韓国人とかが多いらしい。

で、明らかに怪しい(ので、リンクは踏んでない)し、何より記事の趣旨に全くあってないコメントである以上、これは完全なスパムと判断。実はこういうの、アゴラやYahooニュースのようにアクセスの多いコメント欄に似たようなのはいくらでも出没しています。

昔はブログのコメント欄でよくあったもんですが、最近では各ブログサービスのコメント欄がスパム行為への対策をしっかりしていることや、コメント欄そのものを置かなかったりすることが多くなって割りと下火になっていました。

しかし、最近ではコメント欄の代わりに実名制が高いことを理由にFacebookでのコメントを受け付けているところが増えてきているためか、こうして古くて新しい手法のスパムが生まれているわけです。

 

ボランティア精神に則りそっとスパム報告

当然、Facebookはこうしたスパム行為を容認していません。

そして、普段からFacebookのサービスを使用させてもらってお世話になっているわたしは、こういうスパムアカウントを見ると、そっとFacebookにスパム報告させていただいています。その方法はとっても簡単。

Facebook01

上の画像の赤丸の部分をクリックすると、

Facebook03

と出てくるので、Facebookに報告をクリックするとWeb版のFacebookのページに飛ぶので、

Facebook2

こちらからスパム報告で完了。

スパム報告の多いアカウントは凍結されるらしいので、こうしたスパムアカウントはFacebookから消えていきます。ものの数秒で終わることなので、道のゴミを拾うようなボランティア精神でスパム報告させていただいています。(もちろん濫用は禁物ですよ)

とはいえ、現状ではこうした偽名アカウントを次々に作成できてしまうこと自体に問題があります。拾っても拾ってもまた次のゴミを生み出すことができるわけです。Facebookのシステムもそれを完全に防げるようにはなってない。

結局、こうした偽名アカウントの問題は、ネットと現実のつながりが完全ではないことが原因にあるわけです。実際にはネットに匿名性なんて全く無いけれど、匿名のカーテンを破って実名にたどり着くにはそれなりに手間がかかります(IPアドレスの開示とか)。スパマーからしたら、次々にアカウントを作成できるのなら、どんなに凍結されてもいい。極端な話、一瞬だけでもアカウントが存在してくれればそこからスパムをばら撒ける。捨てアカってのはそれだけできればいい。

上記のやつは偽名の捨てアカでこういうことやってるんでしょうが、自分のマジアカウントで、ネットからの顧客流入がほしいからといってバカな情報商材屋に騙されてアクセスの多いブログやサイトでやったら凍結間違いなしのマジアウトです。

特に来年以降、民間開放が予定されている公的個人認証サービスをFacebookが本格運用しだしたらなおさらです。(Facebookがやるかどうかは現時点では不明ですけど、当然考えているはず)

公的個人認証サービスとはつまるところ、現実の自分とネット上のアカウントを強固に結びつけるためのものです。免許証やパスポートのように公的に証明された電子的な証明書と紐付けられたアカウントというのは、現実の自分と完全にイコールと考えてよく(電子証明書の偽造ができない、というのが大前提だけど)、そうしたアカウントでの不法行為や非行はアカウント凍結などの形で簡単に自分に跳ね返ってくる上、社会的な信用も失います。

よって、マイナンバーの普及は割りとどうでもいいけど、公的個人認証サービスの普及に関してはかなり期待しているし、政府もやる気はあるみたいなのですが、なんというかイマイチ話題になってないのが悲しい。

 

雨後の竹の子のように発行されているマイナンバー本のなかでも公的個人認証サービスのことを解説してるのはこれくらいしか見つかりませんでしたが、十分ビジネスチャンスとなるサービスだと思います。

 

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  • この記事を書いた人

社会保険労務士 川嶋英明

社会保険労務士川嶋事務所の代表。「いい会社」を作るためのコンサルティングファーム「TNC」のメンバー。行動経済学会(幽霊)会員 社労士だった叔父の病気を機に猛勉強して社労士に。今は亡くなった叔父の跡を継ぎ、いつの間にか本まで出してます。 3冊の著書のほか「ビジネスガイド」「企業実務」などメディアでの執筆実績多数。

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